観光研究者の街歩きフォト日記

まちを歩き、観察する観光・地域ブランド研究者の写真ブログです。

銚子まち歩き#5(終着駅の外川漁港あたり)

久しぶりの更新となりました。

今回は、銚子まち歩きの続きです。銚子電鉄の終着駅は外川駅。ここは外川漁港の最寄り駅となりますね。

降り立った駅舎はこんな感じでした。

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この駅舎は、大正12(1923)年の銚子電鉄創業時に建てられたものとか。

木造平屋建てで、まるでタイムスリップしたかのような懐かしい雰囲気が漂っています。

駅舎の内部も古い作りのままでした。出札口で切符を買う方式。これは懐かしいですね。もちろん切符の自動販売機などはありません。

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ホームは単式で、その様子は次の写真のようでした。なかなかに良い雰囲気が出ています。

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線路の終点には、昭和25(1950)年に帝国車輌で製造されたという「デハ801」が展示されていました。

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もともと四国は愛媛県伊予鉄道で活躍していた電車とか。それを昭和60(1980)年に銚子電鉄が買い取り、翌年から25年間主力車輌として使っていたらしい。でも、今見ても外観は古さを感じません。むしろモダンなデザインですね。

外川駅を降りて少し歩くと外川漁港にでます。漁港の町並みは、こんな感じでした。

石畳の狭い道路を緩やかに下った先が、海(太平洋)と漁港になっています。これまた、何気に良い雰囲気です。

もし私に絵ごころがあれば、スケッチをしたくなるような風景でした。

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漁港には、船も余り見当たりません。男性が一人、波打ち際で黙々と何かを採っていました。

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 外川漁港は金目鯛やヒラメなどの高級魚の水揚げで知られています。漁師町を歩いていると、魚の加工場がありました。加工場の人に断って、撮らせてもらったのが次の写真です。

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やはり、ヒラメと金目鯛を出荷する準備のようですね。

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町なかには、こんな風景もありました。メザシの乾燥ですかね。一串、380円と書いてありました。

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それにしても、ここは良い雰囲気の港町(漁港の町並み)ですね。足の向くままに散歩していたら、とても気分が良かったです。

郷愁が感じられる外川駅と外川漁港。とても絵(写真)になる景観だと思います。是非、一度訪れられることをお勧めします。


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新宿御苑の兼六園菊桜など

八重桜などが見頃を迎えたと聞き、新宿御苑まで出かけました。

ここは元々、信州高遠藩内藤家の屋敷跡ですね。その後、皇室の庭園を経て、戦後(昭和24年)、国民公園として一般公開されました。

現在では、わが国で数少ない風景式庭園の名作として知られています。

入園料は大人が200円。中に入ると目にも鮮やかな新緑の木立が繁っていました。

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一年前まで住んでいたシンガポールの公園を思い出すほど鬱蒼とした森でした。入園客は、西洋などの外国人が多かったですね。西洋人は、緑の多い公園で休日を過ごすことが習慣のようです。

新宿御苑は65種、1,300本もの桜がある名所です。今は、まさに八重咲き桜が満開でした。

写真は"関山"(かんざん)です。

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濃い桜色の花弁は、50枚を越すとか。鈴なりに咲いた様子は素晴らしく、沢山の人が写真を撮っていました。

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今回、新宿御苑を訪れたのは希少種の"兼六園菊桜"(けんろくえん・きくざくら)を見るのが目的でした。

園内をあちこち探し、漸く見つけて撮ったのが次の写真です。

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この桜は、名前の通り金沢の"兼六園"にある"兼六園菊桜"から株分けされたもの。一つの花に花弁が200から300以上もつき、ちょうど菊の花のように咲くことからこの名で呼ばれています。

花は濃紅、薄紅、白と色が移っていくのが特徴とか。

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なかなか可憐な感じの八重咲き桜で、綺麗でした。この希少な桜花が見られただけでも新宿御苑まで来た甲斐がありました。

あとは園内をあちこち散策しました。

写真は、"旧御涼亭"を撮ったもの。

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昭和2年に、昭和天皇の御成婚記念として台湾在住邦人の有志から贈られたもの。大倉集古館(東京)と並ぶ本格的中国風建築物として知られています。

次の写真は、フランス式整形庭園にあるプラタナス並木です。

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萌え始めた新緑が、緑色がかった幹と相まってとても綺麗でした。

希少な八重咲き桜に加えて、久しぶりに森林浴が出来て、とても良い休日となりました。


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銚子まち歩き#4(犬吠埼灯台)

ここ暫く花粉症に悩まされています。今年はヒノキの花粉飛散量が去年の43倍とか。昨年まで住んでいたシンガポールでは花粉症がなかった(植生の違いですね)ので、今年は久しぶりに酷い状況に陥っています。全くたまらんですが、あと暫くと思い、我慢の毎日です。

さて、銚子まち歩きの続きです。

銚子で一番見たかったのが"犬吠埼灯台"です。

白色塔形の煉瓦(日本製)造りで、高さは31.3m。煉瓦造の建造物では日本第2位の高さとなります。

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設計したのは英国人のリチャード・ヘンリー・ブラントンで、1874(明治7)年に初点灯されました。それから140年以上経ちますが、外観、内装ともにとても綺麗に維持・保全されています。

灯台として最大のレンズ(光達距離36km)を使用した"第1等灯台"でもあり、これは日本に5灯台しかありません。

因みに"犬吠埼灯台"の他は、出雲日御碕灯台島根県)、室戸岬灯台高知県)、経ヶ岬灯台京都府)、角島灯台山口県)の4灯台です。経ヶ岬と角島には、まだ行ったことがありません。機会をみて是非、訪れたいと思っています。

犬吠埼灯台"では展望台まで登ってみました。地上から展望台まで続く螺旋階段は99段。これは九十九里浜に因んだものだそう。なかなか凝っています。

天気にも恵まれ、青い空に蒼い海など太平洋を望む眺望は最高でした。

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犬吠埼灯台"の入り口には、全国でただ一つの"白いポスト"が設置されています。このポストに投函すると、キンメダイの消印が押されるとのこと。なかなか面白いアイデアですね。

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いま日本には、明治時代に建設された現役の灯台が67基あるそう。いずれも築後100年以上が経ち、歴史的建造物や文化財としての価値が高まってきています。

これからも国や地域の宝物(文化財)として、活用や保全を継続していって欲しいですね。境界や国境、岬など地図上の端っこを好んで訪れる旅行者も多いので、灯台の活用は観光振興にも大いに役立つと思います。

最後になりましたが"犬吠埼灯台"は、「国の登録有形文化財」のほか、「世界灯台100選」にも選ばれています。日本を代表する灯台と言えますね。


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銚子まち歩き#3(銚子電鉄とぬれ煎餅、沿線風景など)

銚子電鉄は、わずか10駅(銚子駅外川駅)間の6.4kmを運行する地方私鉄です。始発駅から終着駅まで、通しで乗っても20分ほど。1時間に2〜3便の主な乗客は、沿線住民と犬吠埼などへの観光客がほとんどです。

銚子電鉄が一躍有名となったのは、2006年に「電車修理代を稼がなくちゃ、いけないんです」とウェブサイトに掲載し、自社で製造・販売している"ぬれ煎餅"購入による経営支援を広く呼びかけたのがきっかけでした。

下の写真は銚子駅を撮ったもの。オランダの風車をイメージしたという、やや古びた駅舎には「絶対にあきらめない」の文字が掲げられていました。

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ホームに停まっていたのは、レトロな2輌連結の電車でした。しかも2輌の型式が異なった編成です。

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この緑の電車は、確か京王線(東京)か井の頭線(東京)を走っていたもの。その昔、乗った記憶が甦って、とても懐かしかったです。

電車には、こんな表示板もありました。流行りの萌えキャラですね。

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切符は車内で車掌さんから買う方式です。これまた、懐かしい切符ですね。

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乗客は沿線住民のほか、カメラを抱えた鉄ちゃんがかなり乗っていました。なかにはマイクと録音機で、エンジン音を収録している若者も。これを見ると、今ではなかなかの人気路線との印象です。

私も営業に協力すべく、お土産に"ぬれ煎餅"を購入しました。銚子の醤油を使って焼いた"ぬれ煎餅"は、とても美味しかったです。

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降り立った犬吠駅では、直営の"たい焼き"も購入しました。お代は@100円と、こちらが申し訳なくなるほどのお値段でした。丁寧に焼かれた形の良い"たい焼き"で、なかなかの味でした。

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沿線風景は、こんな感じでした。f:id:kaz-sasaki:20180409150959j:image

沿線名物・春キャベツの畑のなかをガタゴトと走る電車は、なかなか絵になりますね。

いま全国の地方私鉄では、過疎等から経営難に陥るケースが増えています。でも、いろんなアイデアや工夫によって応援団を増やしたり、集客することは決して不可能ではないと思うのです。ぜひ何とか頑張って欲しいものですね。

それにしても、銚子電鉄でのスローな電車旅は、日頃のストレスから解放されるようで癒されました。

このレトロな電車の旅は、皆さんにお勧めです。


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銚子まち歩き#2(第一魚市場でランチ)

銚子の主な地場産業と言えば、醤油醸造業と水産業です。なかでも銚子漁港は、日本有数の水揚げ量を誇っています。

ヒゲタ醤油の工場見学を終えると、丁度お昼時となりました。ランチは、銚子駅から一番近い第一魚市場まで歩いて行くことにしました。

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銚子には3つの魚市場があって、それぞれ水揚げされる魚が決まっているそう。第一魚市場では、大物のマグロを取り扱っているらしい。

行ってみると、第一魚市場は昨年リニューアルしたばかりの綺麗な施設でした。内部が見学出来るようなので入ってみると、人影もなくガランとした様子でした。

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係の人に聞くと、セリは朝方に終わったとのこと。ガランとしているのも当然ですね。まあ、市場のなかに入れただけでも良しとしないと、ですね。

気をとり直して館内にある海業(うみぎょう)支援施設・万祝(まいわい)という食堂に入りました。

頼んだのは"まいわい御膳"。「本日限定、絶対おすすめ」というキャッチコピーに惹かれ注文しました。

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メインは金目鯛の煮付け。刺身は量が少な目でしたが、いずれも美味かったです。さすが魚市場の食堂ですね。お代は1,430円でした。

魚市場の前の波止場には、漁船が何艘か繋がれていました。

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昼下がりの漁港はカモメが飛び交うくらいで、人影も少なくとても静か。しばらくボーッと海を眺めていると、心身が癒されるようでした。


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銚子まち歩き#1(醤油工場の見学)

JR特急"しおさい"に乗って、春爛漫の銚子(千葉県)を歩いて来ました。

銚子を訪れるのは今回が初めて。かねてから念願だった"銚子電鉄"に乗って"犬吠埼灯台"を訪れる旅が漸く実現しました。

まずは、一番見たかった"犬吠埼灯台"の写真からご紹介します。

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青空のなかに立つ真っ白な灯台は、とても綺麗で清々しい景観でした。

次の写真は、大正12年に建てられた銚子電鉄外川駅(終着駅)です。

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ここはノスタルジックで、とても味わいのある駅舎でした。停車している車両はデハ801ですね。既に退役しているようで、見学用として置いてありました。

今回は、最も見たかった犬吠埼灯台銚子電鉄の写真から載せてみました。この他にも沢山の見どころがある銚子。今度のまち歩きは、電車に乗ったり、歩いたり、地元の人たちと話したりと、いつにも増して楽しいものになりました。

さて、特急"しおさい"でJR銚子駅に降り立って、まず向かったのが"ヒゲタ醤油工場"です。

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銚子は、野田(千葉県)、龍野(兵庫県)、小豆島(香川県)と並ぶ醤油の一大産地ですね。

銚子には、ヒゲタとヤマサの二大醤油メーカーがあります。今回は、予約なしで見学可能なヒゲタ醤油工場に出かけました。工場の敷地に入ると、醤油(モロミ)の良い匂いが漂ってきます。

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私は高校時代、淡口醤油(うすくち醤油)の産地である龍野市(兵庫県)に通っていました。授業中によくモロミ(醤油の素)の香りが漂ってきて、お腹の虫が鳴ったことが懐かしく思い出されました。

ここヒゲタ醤油の工場では、ペッパー君が出迎えてくれました。いろいろと話してはくれるのですが、意思疎通するのはなかなか難しかったです。

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ヒゲタ醤油は、1616(元和2)年の創業とか。かつては"銚子醤油"という社名だったそう。歴史が古いので、いろいろな展示品が見られて結構面白かったです。

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展示品のなかには、1985年に放送されたNHK連続テレビ小説の「澪つくし」関連のものがありました。銚子が舞台で、主演した沢口靖子(醤油醸造家の娘役)の出世作ですね。

工場見学した後には、高級割烹醤油"本膳"の小瓶をお土産に頂きました。

醤油の街、銚子での工場見学は、なかなか面白かったです。


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千鳥ヶ淵の夜桜

週末の金曜日、仕事を終えてから千鳥ヶ淵(東京・九段)へと夜桜見物に出かけました。

今年は開花が早かったせいか、桜花はだいぶん散っていました。でも、ライトアップされてお堀に映える夜桜は、とても綺麗でした。

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満月に近い月と、お堀に浮かぶボートとのコラボもなかなか良かったですね。

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千鳥ヶ淵の桜見物は久しぶりでしたが、夜景とも相まってとても素晴らしかったです。

下の写真は、お堀越しに東京タワーを入れて撮ったもの。ピントがかなり甘いですが、記念に載せさせて頂きました。

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