今朝(日曜日)の東京は、抜けるような青空でとても良い天気です。
今日の日経新聞のコラム(春秋)は、とても興味深く参考になるものでした。
私なりにコラムをまとめると・・・。
「文化と文明は異なる概念。 今回の震災復旧は、多かれ少なかれ失われてしまった文化を文明によって埋め合わせていく作業 だ。 それは、それでやむを得ないことだが、地域住民が自分達の文化を大切にする復旧を望むという思いも忘れてはならない。」
つまり、国が全面的に復旧すれば、画一的な地域再生となりがち。 地域の魅力は、個性にこそ宿るもの。 この点で、なるべくなら地域住民の思いや希望、地域が持つ地域資源などを十分に活かした復旧、振興策を採るべきだというもの。
地域ツーリズムや観光振興の面からも、とても大事な視点ですね。
さて、前回に続きヴォーリズを取り上げます。
この建物は、幼稚園教師の寄宿舎として建てられたもの。 現在は、ヴォーリズにかかわる資料や遺品が展示されています。
ヴォーリズの経歴は前回に書いた通りですが、日本に帰化し、一柳米来留(いちやなぎ・めれる)という名前を持っています。
彼は、日本全国で教会や学校、ホテルなど1600件もの建築物を設計しました。
例えば、同志社大学啓明館等、関西学院大学時計台等、神戸女学院大学の諸建物などがあります。 また大丸百貨店心斎橋店もそうですね。
作家や文化人が好んで利用するホテルですが、駿河台の丘の上に建つ姿は、なかなかお洒落な感じです。
ヴォーリズ建築は、老朽化とともに次第に取り壊されていますが、文化遺産としてなるべく活用・保存して欲しいものです。
(近江の項、続く)