観光研究者の街歩きフォト日記

まちを歩き、観察する観光・地域ブランド研究者の写真ブログです。

近江まち歩きNo.5(近江八幡の歴史的町並み)

大型連休前の通勤電車は、旅行にでかける人たちが目立ってきました。

それでも今年の連休は、日並びが良いのにもかかわらず遠出する人が少ないようです。

成田空港の旅客数は、前年度に比べて約5割にとどまる予想とか・・・。 なかなか厳しいですね。

外国人観光客も、ぱったりと日本へ来なくなりました。 


私は以前から、外国人観光客に大きく依存する観光構造はリスクが高い、と出張してきました。

外国人観光客を誘致し外需を積極的に取り込んでいくことは、今後の日本経済にとって極めて重要な政策課題であることは確かです。 この点に異論はありません。

しかし、それに多くを依存してしまうと、むしろ経済的には大きなリスクを抱えることにもなるのです。

観光振興の対象は、外国人であろうが日本人であろうが関係ありません。 

日本では、近年次第に落ち込んできている日本人の国内旅行需要を、もっと真剣に振興していく必要があります。

この点について興味のある方は、拙著『観光振興と魅力あるまちづくり』(学芸出版社)をご参照ください。http://www.gakugei-pub.jp/mokuroku/book/ISBN978-4-7615-2423-4.htm

ともあれ、わが国が安心して旅行できる環境を早く取り戻したいものです。


さて、近江まち歩きの続きです。

下の写真は、近江八幡市の中心部にある新町通りを撮ったもの。


この新町通りや永原町通り、日牟禮八幡宮、八幡堀周辺など合せて約13haは、1991年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。

昔ながらの商家や町家、土蔵などが建ち並ぶ町並みを歩くと、近世の時代にタイムスリップしたような感覚に陥ります。

また不思議なことに心も和んできます。

歴史的町並みは、近江八幡市だけでなく日本にとって貴重な文化遺産であり、観光資源でもあります。 

是非、次の時代へと引き継いでいって欲しいものです。