昨日の新聞に、世界ジオパークに室戸(高知県)が認証されたとの記事がありました。
世界ジオパークとは、世界的に貴重な地質や地形、火山などを有する自然公園のこと。
これは、ユネスコが支援する世界ジオパークネットワーク(事務局パリ)が審査し、認証するもの。
現在、世界27ヶ国、87地域が認証されています。
日本では既に4地域〜①洞爺湖有珠山(北海道)、②糸魚川(新潟県)、③島原半島(長崎県)、④山陰海岸(京都府、兵庫県、鳥取県)〜が認証済みで、今回の室戸(高知県)を加えると計5地域となります。
新聞では、今回、室戸が世界的に貴重な地質、地形等と認められたことで、これをどう地域振興に活かしていくかが今後の課題だ・・・という論調の記事が多かった。
また地元では、国際、文化、観光の交流等につなげたい、という意見が多いようです。
私は以前から、地域固有の文化遺産や自然資源等を地域活性化の手段として存分に活用していくことが重要だと主張してきました。
この点で、かねてより世界ジオパークにも注目しており、今回、室戸地域が認証されたことは本当に素晴らしいことだと思います。
一方で、新聞等でも指摘するように、これをいかに地域活性化へと結びつけていくか、という課題への対応も考えていかなくてはなりません。
とりわけ地元では、観光客増にも期待しているようです。
しかし「貴重な地域資源イコール有力な観光資源」とはならない、というのも各地の事例が教えるところです。
貴重な地域資源を、いかに観光資源へと意図性をもって転化させていくか・・・。
もし観光振興を地域活性化の柱と考えるのであれば、この点を知恵と工夫で乗り越える必要があります。
もちろん、自然保護や資源保全などとの調和が大事になります。
加えて、それに取り組むための一つのヒントが、地域資源の統合ブランド化にあるように思うのですが・・・。
この点については、いま少し私自身の考えをまとめてみたいと思っています。
(なお、地域資源の統合ブランド化については拙著『地域ブランドと魅力あるまちづくり』をご参照ください。http://www.gakugei-pub.jp/mokuroku/book/ISBN978-4-7615-2502-6.htm)