観光研究者の街歩きフォト日記

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アンコール遺跡見て歩き#2(アンコール・トム南大門)

最初に訪れたのがアンコール・トム(大きな町)。一辺が約3kmある正方形の城壁に囲まれた王都です。時のクメール王朝が、12世紀末に造営したものとか。城壁のなかには、バイヨン寺院(仏教)や王宮などが造られました。

アンコール・トムには、5つの城門があります。今ではどれも破損が激しく、往時の姿を残すのは南大門だけとか。

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高さは23m。出入り口は、王が象に乗ったまま通れる幅とか。今となっては、クルマ一台が漸く通れるほどで、かなり狭く感じました。

四面塔で、東西南北の4つの面に観世音菩薩の彫刻が施されています。顔の長さだけで約3mもあるそう。穏やかな微笑みをたたえて、見ているだけで心が和みますね。

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城門前の堀に架けられた橋の欄干には、ヒンドゥー教の神々(デーバ)と悪鬼・阿修羅がナーガ(蛇神)の胴体を引き合う像(左右に54体ずつ)が並んでいます。

これは阿修羅像。なかなか迫力があって強そうです。

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一方、こちらは神々(デーバ)です。すっきりした面立ちですね。

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城壁を取り囲むように堀が巡らされています。ここは水が豊かな王都だったのですね。水面に雲が映り込んで、何とも素晴らしい景観でした。

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南大門を潜って反対側には、象の彫刻がありました。かなり崩れていますが、3匹の象が、鼻でハスの花を絡めて遊んでいる様子らしい。

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南大門だけ見ても、かつてのクメール王朝の繁栄と文化の高さが分かるような気がします。なんとも重厚で豪勢な遺産です。


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