この土日は、職場で借りてきた本を読んでいました。
佐々木譲の『総督と呼ばれた男』。シンガポールが舞台の小説です。大正末期から終戦(第二次大戦)あたりまでのシンガポールと、その中での日本人社会がよく描かれていて面白かったです。
現在は日本企業から派遣された駐在員が中心ですが、かつてはシンガポールやマレーシアで一旗揚げようと渡航してきた人たちが中心でした。母国に帰れず、戦争に翻弄される当時の在留日本人の生き方は、かなり考えさせられます。
日本人街の形成など、シンガポールやマレーシアにおける日本の歴史的背景をより正確に知りたくなるような小説でした(もちろん、この小説はフィクションです)。