とあるパーティーで、シンガポールの旧正月では定番の行事「魚生(ユーシェン)」を体験しました。
シンガポールでは旧正月に親族や友人などが集まって、縁起物の「魚生」を食べる習慣があります。「魚生」を一言で言えばサラダ料理ですね。
大皿の上に、人参、大根、生姜などの千切りと生鮭を盛り付け、ピーナッツを砕いたものなどをまぶします。その上にサラダオイルやプラムソースなどをかけ、混ぜながら食べます。
具材は、だいたいが財運や幸運を招くとされているものばかりとか。
食べるときは、一斉に「撈起!(ローヘイ!)」と言いながら、箸で高くすくい上げ、かき混ぜます。なるべく高く持ち上げるのが良いとかで、皿の周りやテーブルには具材が散乱することになります。
「撈起(ローヘイ)」とは、広東語で「すくい上げる」ことで、お金に恵まれる意味があるそう。
具体的にはこんな感じです。まず最初は、テーブルを囲んで箸を持って準備をします。
次に一斉に「撈起(ローヘイ)」と言いながら、箸で具材を持ち上げます。
あとは、次の写真の通り。もうグジャグジャですね。周りが汚れるほど幸運となるそう。
皆で一斉にやるので、かなり盛り上がります。なかなか楽しかったです。
かき混ぜた後、食べてみました。少し甘酸っぱくて、あっさりした野菜サラダという感じでした。
今回は、なかなか得難い体験をさせて頂きました。国によって、いろんな新年の祝い方があるのが実感されて面白かったです。
なお、今回の「魚生」の説明には、フリーペーパー「AsiaX」vol.317の「熱帯綺羅」を参照させて頂きました。