観光研究者の街歩きフォト日記

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バンコク見て歩き#2(ジム・トンプソンの家)

バンコクのホテルに荷物を置いて、まず向かったのが「ジム・トンプソンの家」。

タイシルクを復興しシルク王と呼ばれたジム・トンプソンが、1959年から67年までの8年間を暮らした家です。

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ジム・トンプソンは、1967年に避暑に出かけたキャメロン・ハイランド(マレーシア)で謎の失踪を遂げました。

この事件は、当時、世界的な注目を浴びたそう。松本清張推理小説に、この失踪事件を題材とした『熱い絹』があります。事件の内容や背景、犯人の推理など興味深く書かれていて、なかなか面白かったです。

主人を失ったこの家は、当時のまま保存されることになり、現在は博物館として公開されています。

家は、チーク材で出来たタイ伝統様式の古い建物を6軒集めて、組み直して造ったもの。タイの高温多湿な気候を考慮して、風通しのよい高床式になっています。腐食止めに朱色のベンガラが塗られ、釘は一切使われていない構造らしい。

高床の下は広い空間となっていて、展示物などが置かれていました。

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この伝統的な様式で復元された建物は、確かに一見の価値があります。もともと建築家であったジム・トンプソンの面目躍如といったところでしょうか。

前回訪れたときは、フライトの時間が迫っていたため、十分に見学出来ませんでした。今回、念願の再訪が叶ったので、じっくりと見学することにしました。受付に行くと、日本語のガイドツアーが間もなくあるとのこと。そこで、庭を見ながら暫し待つことになりました。

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この庭は、かつては雇っていた庭師が手入れしていたそう。南国の樹木が鬱蒼と繁る様子は、とても素晴らしかったです。

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所々には、シンハー(獅子)などの置物がありました。このシンハー、なかなか愛嬌があります。

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鹿の置物もありました。

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この庭にいると、バンコクの街の喧騒がうそのよう。静謐で、ゆったりとした時間が流れていました。

(「ジム・トンプソンの家」続きます)  


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