久しぶりのブログ更新となりました。
シンガポールで驚いたことの一つに、古いショップハウスや、そこに使われているプラナカン・タイルの美しさがあります。
特に建物の装飾に使われているプラナカン・タイルは、デザインや色合いが多彩で魅力的なものが多いですね。
とある休日の昼下がり、テロック・エア・ストリートにアンティーク・タイルのギャラリーがあると聞き出かけました。
ギャラリーの名前は"ASTER BY KYRA"。場所は、シアン・ホッケン寺院の左隣り、三重塔(パゴダ)がある敷地内にあります。
もともとプラナカン・タイルのルーツは、英国で量産された「マジョリカ・タイル」ですね。
第一次世界大戦後、欧州でのタイル生産が縮小して日本が生産基地となりました。当時の代表的な生産者は、淡陶社(兵庫・淡路島)や不二見焼合資会社(名古屋)など。安価で高品質な日本製タイルは需要が多く、東南アジアなどに沢山輸出されたそう。
ところがシンガポールでは、近代化の過程(1980年代〜)で多くのショップ・ハウスが壊されていきました。その瓦礫から、プラナカン・タイルを収集して展示販売を始めたのが、このギャラリーのオーナーとか。
ギャラリーには、数多くのプラナカン・タイルがラックなどに入れて整理されていました。
生産地(日本、欧州など)と品質でランク分けされていて、値段も異なっています。
額に入れられたタイルもあって、なかなか素敵かつお洒落です。
余りの数の多さに圧倒されましたが、気に入ったアンティーク・タイルも幾つか見つかりました。
これまで日本からの来星客を何組かご案内しましたが、皆一様にその美しさやお洒落なデザインに驚いていました。
私も帰国までに気に入ったプラナカン・タイルを買いたいと思っています(財布と値段との折り合いがつけばですが)。
このギャラリーは、是非、見学をお勧めします。見るだけでプラナカン・タイルの虜になるかも、です。