観光研究者の街歩きフォト日記

まちを歩き、観察する観光・地域ブランド研究者の写真ブログです。

シンガポール街歩き#278(アンティーク・タイル・ギャラリー"ASTER BY KYRA")

久しぶりのブログ更新となりました。

シンガポールで驚いたことの一つに、古いショップハウスや、そこに使われているプラナカン・タイルの美しさがあります。

特に建物の装飾に使われているプラナカン・タイルは、デザインや色合いが多彩で魅力的なものが多いですね。

とある休日の昼下がり、テロック・エア・ストリートにアンティーク・タイルのギャラリーがあると聞き出かけました。

ギャラリーの名前は"ASTER BY KYRA"。場所は、シアン・ホッケン寺院の左隣り、三重塔(パゴダ)がある敷地内にあります。

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もともとプラナカン・タイルのルーツは、英国で量産された「マジョリカ・タイル」ですね。

第一次世界大戦後、欧州でのタイル生産が縮小して日本が生産基地となりました。当時の代表的な生産者は、淡陶社(兵庫・淡路島)や不二見焼合資会社(名古屋)など。安価で高品質な日本製タイルは需要が多く、東南アジアなどに沢山輸出されたそう。

ところがシンガポールでは、近代化の過程(1980年代〜)で多くのショップ・ハウスが壊されていきました。その瓦礫から、プラナカン・タイルを収集して展示販売を始めたのが、このギャラリーのオーナーとか。

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ギャラリーには、数多くのプラナカン・タイルがラックなどに入れて整理されていました。

生産地(日本、欧州など)と品質でランク分けされていて、値段も異なっています。

額に入れられたタイルもあって、なかなか素敵かつお洒落です。

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余りの数の多さに圧倒されましたが、気に入ったアンティーク・タイルも幾つか見つかりました。

これまで日本からの来星客を何組かご案内しましたが、皆一様にその美しさやお洒落なデザインに驚いていました。

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私も帰国までに気に入ったプラナカン・タイルを買いたいと思っています(財布と値段との折り合いがつけばですが)。

このギャラリーは、是非、見学をお勧めします。見るだけでプラナカン・タイルの虜になるかも、です。


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