観光研究者の街歩きフォト日記

まちを歩き、観察する観光・地域ブランド研究者の写真ブログです。

松本(信州)街歩き#8(印象に残った建物)

今回は、街歩きのなかで印象に残った建物を三つほど追加的に紹介したいと思います。

ひとつ目は、旧司祭館です。

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フランス人神父・クレマンによって建設された宣教師用の住居で、明治22(1889)年に竣工したものとか。アーリー・アメリカン様式を備えた下見板張りの本格的な西洋館です。写真では見えないですが、裏手には1、2階ともにベランダが造られています。縦長の窓にも特徴がありますね。

壁面はブルー系の綺麗なペンキが塗られ、グレー系の屋根とレンガ色の煙突とがよくマッチしていました。このお洒落な建物は、旧開智学校校舎の隣接地に建っています。 

二つ目は、青翰堂(せいかんどう)書店です。

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松本城の近く、大名町通り沿いにある古本屋さんですね。

松本城を模した立派な建物ですが、両側の高いビルに挟まれてやや窮屈そう。でも、かなり目立っていて、強烈なインパクトを放つ建物でした。一度、こんなお城に住んでみたいものです。

それにしても、階上はどんな間取り(構造)になっているのでしょうか。天守閣の最上階に登ってみたい気がします。 

三つ目は、旧第一勧業銀行松本支店。

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昭和12(1937)年に旧日本勧業銀行の支店として建てられたもの。平成15(2003)年まで旧第一勧業銀行松本支店として営業していました。現在は、国の有形文化財に登録されるとともに、レストラン、ブライダル施設として活用されています。

鉄筋コンクリート造3階建てで、アーチ型の開口部が特徴的ですね。銀行支店が閉鎖された際、市民を中心とする保存活動が功を奏して残されたそう。

見るからに立派な建物で、保存されて良かったです。それも、実際に使用(営業)しながらというのがいいですね。やはり博物館的な使い方(静態保存)よりも、実際に使いながら(動態保存)の方が、建物の価値を引き出せると思います。

松本市には、このほかにも旧制松本高等学校校舎などいろいろな建物が残されています。

歴史的な建造物が保存されたり活用されている街には、自然と人を引き付ける魅力が備わってきます。松本が醸し出す文化的な香りも、歴史的遺産を大切にしてきた賜物なのでしょう。 

少し歩いただけですが、結構、この街が好きになってきました。