観光研究者のまち歩きフォト日記

まちを歩き、観察する観光・地域ブランド研究者の写真ブログです。

再建なった興福寺・中金堂(奈良その1)

昨年の師走、急に思い立って冬の奈良を訪れました。

その昔、大阪勤務の頃には何度も訪れていましたが、今回は久しぶりの訪問です。

最大の目的は、再建された興福寺・中金堂(ちゅうこんどう)をひと目見ること。およそ300年ぶりに天平時代の煌びやかな建造物が再建されたと聞けば、じっとはしていられません。

近鉄奈良駅のすぐ近く、興福寺の境内に中金堂は創建当時の姿で建っていました。

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金色の鴟尾(しび)を戴く建物は、朱色も鮮やか。

単層裳階付き寄棟造りの構造で、間口(東西)37m、奥行き(南北)23m、高さ21mの堂々としたものでした。

興福寺南都六宗のうち法相宗大本山ですね。藤原氏の氏寺でもあります。

なかでも中金堂は、興福寺の中心施設として710年ごろに、藤原不比等が創建した建造物とか。

それが、これまで7回に渡って焼失(災害、戦乱による)し、1717年の焼失以来は仮堂のままとなっていました。

それを創建当時の姿へと戻すべく2010年に着工し、8年間の工期を経て昨年(2018年)10月に完成しました。

中金堂の内部には、本尊の釈迦如来坐像を始めとして、貴重な仏像等が安置されています。

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再建にあたって困ったことは、木材の調達だったと言われています。

巨大な木造建造物に必要な柱等の木材が、もはや日本では調達出来ないらしい。

今回の再建では、長さ10m✖️直径80cmの柱36本を始めとして、樹齢数百年の巨木(木材)が沢山必要とされたとか。

日本にはないため、柱はカメルーン(アフリカ)産のケヤキ、柱以外はカナダ産のヒノキを使用したとされています。

木造建造物(文化財)が多い日本で、必要な木材が調達出来ないとなると、これから先どうするのかと心配になりますね。

今からでも長期的な視点で、木を育てていくことが必要だと思うのですが・・・。

次の写真は、中金堂から見た南円堂(重要文化財)あたりの風景です。

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続いては、中金堂の裏に建つ仮講堂を撮ったもの。いずれ、この仮講堂も再建されるのでしょうか。

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最後は、興福寺の境内にいた鹿の写真です。大人しくて、なかなか可愛いですね。

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興福寺の境内と奈良公園は、今では一体化していて散歩するにはとても良い環境となっています。

今回の旅では、念願の興福寺・中金堂が拝観できて良かったです。

再建なった朱色も鮮やかな天平の建造物。皆さんにも、ぜひ見学(拝観)をお勧めしたいと思います。