観光研究者の街歩きフォト日記

まちを歩き、観察する観光・地域ブランド研究者の写真ブログです。

昭和初期の現役駅舎・小樽駅(小樽その2)

漸く週末となりましたね。

5月、6月は決算や総会シーズンで、何かと慌ただしい日々を送っています。

まあ、歳なので、あまり無理せず、ペース配分に気をつけながら本業の仕事にも頑張りたいと思っています。

さて、今回も小樽(北海道)行きの続きです。

小樽の玄関口は、何と言ってもJR小樽駅ですね。

私は駅舎を見るのが好きで、あちこちの駅を訪れては写真を撮っています。

次の写真のように、小樽駅の佇まいは、なかなかに立派でした。

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1934(昭和9)年の竣工で、道内最古のRC造の駅舎だとか。

よく見ると、東京の両国駅(1929年築)や上野駅(1932年築)に外観が似ています。

当時(昭和初期)は、同じような造りの駅舎が全国のあちこちで建てられたということでしょうか。

駅舎の内部は、改札口の前の中央ホールが大きな吹き抜けとなっているなど、なかなかに斬新なデザインです。

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改札口上部の窓やプラットホームなどには、ランプが飾られています。これは、地元の北一硝子が寄贈したもので、全部で333燈あると言われています。

小樽らしい雰囲気が出ていて、なかなか良いですね。

駅舎の入口に置かれているのが「むかい鐘」。昭和40年代頃まで、列車到着を知らせる鐘として鳴らされていたものだとか。

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この鐘を合図に、出迎えや行商の人たちが、わらわらと集まってきて、大変な賑わいだったと伝えられています。

なお、小樽駅舎は、昭和初期のRC造の現役駅舎として貴重だとして、2006(平成18)年に国の登録有形文化財に指定されました。

このように産業遺産と言ってもよい歴史的建築物が、今も現役で使われているのは、とても素晴らしいことだと思います。

明治村とか民家園などのように、博物館で保存していくのも大切ですが、例え有形文化財であったとしても"使ってナンボ"の世界だと思うのです。

この小樽駅舎も、これから先ずっとこの場所で現役であり続けるように願っています。


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