JR小樽駅のすぐ近くにあるのが、三角市場ですね。
名前が面白いのと、海産物を扱う店舗が多いと聞いて訪ねてみました。 訪れるのは今回が初めてです。
この市場は、終戦直後の昭和23(1948)年頃に、小樽駅前で露天商が店を出し始めたのが、その始まりとか。
駅側から市場に入ると、ゆるい下りの一本の通路が続いていて、その両側に15軒ほどの店舗が並んでいます。
名前の由来は、土地と屋根の形が三角形なので、三角市場と名付けられたそう。かれこれ70年近くの歴史をもつ名物市場です。
扱っているのは鮮魚が多いですね。新鮮そうなカニやエビ、ウニ、それに貝類などが並んでいました。
平日の昼間だったこともあるのか、客は観光客のグループが多かったです。
ここは、札幌の二条市場などと同じく主に観光客をターゲットとする市場のようでした。
鮮魚店が直営する食堂が何軒かあったりで、観光客が生鮮市場の雰囲気を手っ取り早く味わうのには良い市場だと思います。
でも、次にもう一度訪れたいと思うかどうかは、別(次のステージ)の話となります。
私は、これまで海外も含めて、数え切れないほど沢山の市場を見てきました。
その経験から言えることは、地元住民に愛され、支持されている市場は、いつ訪れても活気があって、繁盛しているということです。
観光客が望むのは、地元住民の生活ぶりを見たり、体験してみたいということにあるのではないでしょうか。もちろん、お土産を買いたい、ということもあるでしょう。
一番肝心なことは、地元住民が利用したり、食べたりしているのと同じ経験や体験を、地元住民との交わりのなかで提供していくことだと思います。
もっと言えば、地域の人たち(例:店員さんや地元客など)との交流(例:買い物の際のやり取りなど)が、とても良い思い出となって記憶に残るのではと思うのです。
その楽しかった経験が、リピートへつながっていく。そうした好ましい循環を作り出せるかどうかで、観光地としての力量や厚みが決まってくるのでしょう。
小樽の市場には、新鮮で美味しい海産物をはじめ、周辺環境など素晴らしい資源が沢山あります。
これらを連携させつつ徹底して磨き上げることで、いま以上に地域住民や観光客に支持される市場が創りだせると思います。大いに期待しています。