観光研究者の街歩きフォト日記

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小樽を代表する近代建築「日銀旧小樽支店」(小樽その5)

小樽運河からJR小樽駅まで戻る坂道で、いくつかの歴史的建造物(近代建築)と出会いました。

その中心とも言えるのが「日銀旧小樽支店」ですね。

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この辺りは、1893(明治26)年頃から主要な銀行の支店が続々と進出し、最盛期には"北のウォール街"と呼ばれたそう。

小樽が石炭などの積み出し港として、大いに賑わったためですね。

「日銀旧小樽支店」の建物は、辰野金吾らの設計で1912(大正元)年に竣工しました。

辰野金吾は、日銀本店旧館や東京駅丸の内駅舎(いずれも国の重要文化財)などを設計した著名建築家です(説明するまでもないですね)。

この建物、煉瓦造の二階建てですが、表面をモルタルで塗ることで石造り風に仕上げています。坂道に建っているので、半地下構造のようでもあります。

「日銀小樽支店」自体は、小樽経済の地盤沈下とともに2002(平成14)年に営業を終了し、札幌支店へと統合されました。

そして、その翌年に日銀の金融資料館として再オープンすることで、現在に至っています。

小樽運河方面から坂道を上っていくと、ルネッサンス様式の建物は、一目でそれと分かるほど重厚な佇まいでした。

内部も見学できますが、今回は時間の関係で外から眺めただけ。かつて一度、内部を見学したのですが、すっかり忘れてしまったので、また機会を見つけて訪れたいと思います。

ここは、インパクトがある、とても素晴らしい歴史的建造物でした。これからも現役のまま、活用しながら保存していって欲しいですね。

     (今回で札幌、小樽はお仕舞いです)


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