観光研究者の街歩きフォト日記

まちを歩き、観察する観光・地域ブランド研究者の写真ブログです。

金谷侍屋敷(日光その9)

早いもので、7月となりましたね。

6月は総会などが集中していて、当方も その煽りで結構忙しい毎日でした。

漸くひと段落したので、この土日はどこかに出かけたかったのですが、天気は今ひとつ。 仕方なく家でゆっくりとしていました。

これから夏に向けて、旅の計画を立てようと思っています。

さて、今回も日光の続きとなります。

取り上げるのは「金谷侍屋敷」。

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ここは、外国人が安心して泊まれる民宿として金谷ホテルの創業者・金谷善一郎が自宅を改造して始めた「金谷カテッジイン」です。 今は「金谷ホテル歴史館」として一般公開されています。

開業は明治6(1873)年のこと。 もともと武家屋敷であったことから、外国人から「サムライハウス」と呼ばれたらしい。

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明治26(1893)年に「日光金谷ホテル」をオープンするまでの20年間、ここで多くの外国人旅行者をもてなしたそう。

なかに入ると、そこは遥か昔へとタイムスリップしたかのような別世界でした。

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年月を経た柱や梁、調度品などは綺麗に保存されていて、滝の流れる裏庭や、庭木が美しい前庭などと相まって、とても興味深く見学できました。

この建物、釘は一本も使われていないとか。 江戸期の建築技術の確かさに驚かされました。

内部の造りも、隠し扉や階段などがあったり、低い天井の部屋があったり(刀を振りかざせないような構造らしい)と面白かったです。

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裏庭に面したガラス戸は、吹きガラスを使用しているらしく、入り込む光が柔らかで、外の景色が少し歪んで見えるなど、私の子供時代を過ごした田舎の実家を思い出しました。

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英国の紀行作家イザベラ・バードが、しばらく逗留した部屋も見学できました。

彼女が書いた『日本奥地紀行』(平凡社)を読むと、明治11年に泊まった、この金谷家の造りや周辺環境の素晴らしさ、それに部屋の綺麗さ、清潔さを大変に誉めています。

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また、この「侍屋敷」の隣には「カテッジイン・レストラン」があって、金谷ホテルベーカリー(売店)が入っています。 

ここでお土産用(と言っても自分で食べるのですが・・・)のパンを購入してから、帰途へとつきました。

「侍屋敷」の見学と「べーカリー」での買い物は、皆さんにおススメしたいと思います。

 
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