観光研究者の街歩きフォト日記

まちを歩き、観察する観光・地域ブランド研究者の写真ブログです。

内浦沿いを走る「のと鉄道」(能登その5)

能登の原風景は、やはり ”里山と里海” にありますね。

とりわけ、”海” と ”人の生業・営み” との距離感が本当に近い。

このことは、能登に着いてあちこち見て歩くなかで、特に強く感じるようになりました。

写真は、七尾湾(内浦)沿いを走る「のと鉄道」を撮ったもの。

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場所は、穴水町の根木あたり。

小さな列車は、まるで内浦の海や背後から迫る山の緑と一体化しながら走っているように見えます。

自然と溶け合った絵になる風景です。

今回、能登には飛行機(ANA便)で訪れました。

その昔(昭和の頃)、初めて能登を旅したときは、輪島まで鉄道で行った記憶があります。

調べてみると、かつて旧国鉄が運営していた路線は第3セクター「のと鉄道」に受け継がれたあと、2001年に穴水駅~輪島駅間が廃止されたそう。

沿線人口の減少やクルマの普及等で、路線の維持が難しくなったためとか。

今では、七尾駅穴水駅まで約33km(駅数8駅)のみで運行されています。

やはり、地方鉄道の経営には厳しいものがありますね。

でも、貴重な鉄道インフラが次々と廃線化していくのは、とても残念で淋しいことです。

近年では、観光列車を走らせることで鉄路の活性化を図る事例が沢山生まれています。

のと鉄道」でも、2015年の北陸新幹線金沢延伸に合わせて、観光列車「のと里山里海号」の運行を始めています。

このような取り組みが、乗客数アップへとつながっていくと嬉しいのですが。

次の写真は、沿線の「能登鹿島駅」を撮ったもの。

ここは「能登さくら駅」の別名があって、桜花の名所だとか。

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たまたま立ち寄ってみたのですが、列車の発着時刻には間があるのか人影はなかったです。

人のいないホームには、少し淋しいような、でも穏やかで静かな時間が流れていました。


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