鹿児島の磯地区には、28代藩主・島津斉彬公が主導した集成館事業にかかる近代化遺産が多く残っています。
写真は「旧鹿児島紡績所技師館」(通称:異人館)を撮ったもの。
ここは「旧鹿児島紡績所」の技術指導に来日した英国人技師の宿舎として、慶応3(1867)年に建てられました。
「旧鹿児島紡績所」は、同じく慶応3年に薩摩藩によって創設された我が国初の紡績工場です。 今は残念ながら、その跡が史跡として残るのみとなっています。
一方、現存しているこの「旧技師館」は木造2階建て、屋根は方形造り、瓦葺きの住居で、我が国の洋風木造建築における初期の代表的作例だとか。
今回訪れると、受付の男性がとても丁寧な応対(説明)をしてくれました。 鹿児島(薩摩)の皆さんは、とても優しくて親切ですね。
その昔、当地に赴任していた頃は、地元の方々に親切にして頂いて、とても居心地が良かった記憶があります。 転勤族としては本当に有り難かったですね。
いまも仕事などで、あちこちへと出かけることが多いですが、鹿児島県民のホスピタリティの高さは全国でもピカイチだと思います。
話が横道に逸れましたが、この建物は保存状態も良く、また当時の生活スタイルなどが分かって興味深かったです。
なお現在は、国の重要文化財に指定されているほか、平成27(2015)年には世界文化遺産に登録されています(「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成遺産のひとつ)。
次の写真は「旧技師館」の近くで見つけたスタバです。
この建物は「旧芹ヶ野島津家金山工業事業所」で、1986年に磯地区へと移設されたものです。
もともとは、1904年に県北西部の "いちき串木野市” の芹ヶ野金山で、島津家の金鉱山事務所として建設されたものだそう。 現在は、国の登録有形文化財となっています。
それが2017年にリノベーションされて、スターバックス鹿児島仙厳園店として開業したらしい。
スタバが登録有形文化財へ出店するのは、北野異人館店(神戸)、弘前公園店(青森)に次いで3店目だとか。
なかなかお洒落な外観で、これは人気がありそうな店舗ですね。
今回は、残念ながら時間がなくて入店できませんでした。
次に訪れる機会があれば、このコンセプトストアの内部をじっくりと見学してみたいと思っています。