大和神社(二十二社のひとつ)にお参りしたあとは、近くにある萱生環濠集落(かよう・かんごうしゅうらく)を見学してきました。
環濠集落とは、外敵から身を守るため周りに濠を巡らせた集落のこと。
奈良盆地に多くみられる集落の形で、その始まりは室町時代の戦国期に遡ると言われています。
大和神社からは、緩やかな坂を上っていった先に萱生環濠集落はありました。
山の辺の道に沿った集落で、なかなかに立派な民家が立ち並んでいます。
この集落の濠は、隣接する西山古墳の周濠を利用したものだそう。
水辺があるので、何気に風情を感じられる景観でした。
山の辺の道をウォーキングしている人たちを見かけましたが、古墳や古社の多いこのあたりを歩くのは面白いでしょうね。
環濠集落を見学してから、もと来た道をJR長柄駅(万葉まほろば線)へと引き返していると、あちこちに冬枯れの柿畑がありました。
シーズンが終わって取り残された柿の実が、なかなかに印象的な風景でした。
萱生地区(天理市)で主に栽培されているのは、当地区発祥の「刀根早生」という品種です。
これは柿の三大品種に数えられていて、他の二種は「富有」と「平核無(ひらたねなし)」となります。
奈良と言えば「柿の葉寿司」が有名ですが、これも萱生地区のような柿の産地があるからこそでしょうね。 この地区を訪れて、ひとつ賢くなった気分です。
次の写真は、大和神社の近くで撮ったもの。
奈良盆地では、こうした風景があちこちに残っているので、歩いていても楽しいです。