観光研究者の街歩きフォト日記

まちを歩き、観察する観光・地域ブランド研究者の写真ブログです。

沖縄まち歩きNo.6(瑞泉酒造)

今日の東京は曇り空で、気温も低めです。

近所の桜も、まだ蕾か咲き始めで、今年の開花は少し遅いようですね。

震災もあって、お花見も自粛のところが多い。 一日も早い復興が望まれます。


今回も沖縄・首里のまち歩きです。

首里は古都の風情が残っていて歩くのに、とても楽しいまちです。

写真は、泡盛の蔵元・瑞泉酒造を撮ったもの。


シーサーと蔦の絡まった建物、それに素敵な看板が目印です。

泡盛は焼酎の一種で、米と黒麹菌を原料とする国内最古の蒸留酒ですね。

その歴史は、15世紀の琉球王朝時代に遡ります。

原料の米は、日本酒(醸造酒ですが)と異なりインディカ米で、現在はタイ産の砕米が多く用いられています。

ここ瑞泉酒造㈱は、1887(明治20)年の創業とか。

名前は、首里城内から湧き出る水からとったものらしい。

工場見学と試飲ができます。


沖縄県内には現在50弱の泡盛酒造所があるそう。 まさに沖縄県を代表する地域ブランドです。

かつて沖縄では、子供が生まれると、泡盛を入れた甕を庭に埋めたとか。

そして子供が結婚するときに、その甕を掘り出して皆にふるまったと言われています。

確かに古酒(クース)は、独特の香気や旨味が出て美味しいですね。


まちの活性化やブランド化には、このような特産物が不可欠です。

加えて、物語性やまちの雰囲気、地域イメージが非常に大事になってきます。

これらの点で沖縄、特に首里泡盛は、地域のブランディングを考える際、とても参考となる事例だと思います。


なお、地域ブランドとまちの活性化に興味のある方は、拙著『地域ブランドと魅力あるまちづくり』(学芸出版社)を読んでみてください。http://www.gakugei-pub.jp/mokuroku/book/ISBN978-4-7615-2502-6.htm


                                         (沖縄の項、続く)