庄内映画村オープンセットの入口にあるのが銭湯「鶴乃湯」。
映画「おくりびと」(滝田洋二郎監督、2008年公開)でロケに使用された実在の銭湯です。
この映画は、第81回アカデミー賞外国語映画賞の受賞作。
庄内地方の美しい自然や町並み、景観などを存分に取り込み、そのテーマ性とも相まって大きな反響を呼んだ作品です。
「鶴乃湯」は、映画の主人公が子供の頃からよく通っていた銭湯という設定で登場しました。
ロケ当時は、鶴岡市の市街地で実際に営業していました。
1941年創業の歴史ある銭湯でしたが、2009年8月末で営業を終了、2010年6月に映画村に移築されました。
実際に映画村を訪れると、入口近くに一棟だけでポツンと建っていました。
内部の見学は可能ですが、どうしても役割を終えた建物という印象はぬぐえません。
本来は、用途は別にしても元々あった市街地で保存されるのが理想だと思うのですが・・・。
とは言え、壊されないで映画村に保存されただけでもマシということでしょうか。
今後は、上手に活用されつつ保存されることを願っています。
(庄内の項、続く)