年度末の仕事が多くて、ブログの更新が遅くなりました。
今回は沖縄県南城市にある斎場御嶽(せーふぁ・うたき)の続きです。
斎場御嶽は琉球王国最大の聖地で、そのなかのイビ(神域)の一つが前回紹介した三庫理(サングーイ)でした。
三庫理の巨岩が重なり合った奥には拝所があります。
そこからは、樹木の間を縫って久高島を望むことができます。
久高島は、琉球の創世神、アマミキヨが降りてきて国づくりを始めたところとか。
周囲8kmの小島で、人口は約270人。
土地は個人所有ではなく総有制で、あちこちが聖域という特別な島です。
この島はイザイホーなど多彩な祭祀行事でも有名です。
イザイホーは女性だけで12年に一度行われる神事ですが、1978年を最後に行われていません。
(久高島では「男は海人、女は神人」ということで、女性は成人して神女になるそうです)
途切れているのは、どうやら過疎化の影響らしい。
民俗学的にも貴重な神事なので、是非復活してほしいものです(ネットで先に行われた様子を動画で見ることは可能です)。
今回は時間の余裕がなく、残念ながら久高島には渡れませんでした(安座間港からフェリーで20分ほど)。
一度は訪れてみたい島ですね。
なお、久高島に興味のある方には次の書籍がお勧めです。
岡本太郎 『沖縄文化論』(中公文庫)
(沖縄の項、続く)