観光研究者の街歩きフォト日記

まちを歩き、観察する観光・地域ブランド研究者の写真ブログです。

庄内地方見て歩きNo.15(庄内映画村オープンセットその2)

例年より早く梅雨が明けてから、ずっと晴天続きの東京です。 とにかく暑いですね。

土曜日ですが、朝から仕事場に来ています。 閑散としたオフィスで、少しは仕事も捗りそうです。


さて、庄内映画村オープンセットの続きです。


庄内映画村は、2006年に地元企業や個人からの出資により株式会社として設立されました。

通常、地域のロケ誘致は非営利公的機関のフィルム・コミッションが行っています(全国に約100団体あります)。

一方、庄内映画村は、映画の撮影支援やロケ誘致等を行う、わが国で唯一の民間企業です。

その強みと大きな特徴は、前回に紹介した広大なオープンセットを所有していることにあります。

既に、これまで10作品がこのセットを使って制作され、今年4月から11作目の時代劇映画「赦免花」(軽部進一監督)の撮影が行われています。

2009年からは、撮影の度に使用されたセットをそのまま保存して、一般公開を始めました。

開業2年目の昨シーズン(22年4月〜11月)は、約11万人もの見学客が来場したとか。

映画村の関係者に聞くと、セットは野ざらしのため痛み方も相当なものらしい。 冬場の雪も、施設を痛める大きな原因のようです。


このため映画撮影の誘致を、いかに継続的に成功させていくかが大きな課題とか。

前回紹介した、公開中の「デンデラ」(天顔大介監督)も漸く撮影が決まり一息ついたような次第らしい。

ここのオープンセットは、主に時代劇映画向けなので、時代劇映画の人気次第で撮影の機会が左右されそうですね。

ただし庄内は、海坂藩を舞台とする藤沢周平作品のふるさと。

現在、藤沢作品が次々と映画化されているので、庄内映画村にとってもフォローの風が吹いているように思います。
(なお藤沢作品の最新作は、山形県内でロケされ現在公開中の「小川の辺」(篠原哲男監督)です)