観光研究者の街歩きフォト日記

まちを歩き、観察する観光・地域ブランド研究者の写真ブログです。

京都ブランドと水(京都まち歩き#6)

これまで何回かにわたって、京都の水についてレポートしてきました。

三方を山で囲まれた京都盆地の地下には、琵琶湖の水量に匹敵するほどの地下水(211億トン)が眠るといわれています(楠見晴重関西大学教授の調査による。同教授は、これを ”京都水盆 ” と名付けました)。

水に恵まれた京都ですが、飲料水や景観の一部に使われるだけではありません。

これまで水に関連する伝統産業等を数多く生み出してきました。

茶道の三千家表千家裏千家武者小路千家)が、京都に家元をおいているのも水との関わりが大きい。

このほか、染物、清酒、料理、和菓子、豆腐、生麩、湯葉、漬物など、数え上げればきりがないほど。

京の伝統野菜(賀茂なす九条ねぎ、堀川ごぼう等)も当地の水の恩恵を受けた特産物ですね。

このブログで紹介した「京都三名水」や「納涼床」「錦市場」なども水と関係が深いものです。

こう考えると、京都ブランドの魅力の多くは、良質で潤沢な水資源の上に成り立っているといえます。

京都の魅力の間口の広さ、奥行きの深さは水から来ている。

今回の旅では、改めてこの点を実感しました。

写真は、祇園の白川を撮ったものです。

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上流の地質が花崗岩で、川底の砂が白いうえ、流れも白濁して見えることから白川の名前が付いたとか。

ここ祇園で鴨川と合流します。


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