久しぶりに犬山(愛知県)を訪れました。
その昔、名古屋に赴任していた頃「犬山城」(国宝)などを見学に何度か出かけたことがあります。
近年、犬山城下の町並み整備が進んだと聞き、久しぶりに訪ねてきました。
JR名古屋駅で名鉄電車へと乗り換えて、およそ30分ほどで名鉄犬山駅へと到着します。
ここから10分ばかりも歩くと、犬山城下のメインストリートである「本町通り」に着きました。
この「本町通り」には、古い民家や商家などが残っていて、町人町や商家町のレトロな雰囲気を味わうことが出来ます。
平成21年に電線地中化工事が完成したそうで、すっきりとした町並みとなっていました。 やはり歴史的町並みには、電柱や電線は似合いませんね。
この通りの突き当たりに「犬山城」が建っています(写真に小さく天守閣が写っています)。
「本町通り」に面して建っているのが「旧磯部邸」です。
江戸末期に建てられた商家で、「柏屋」の屋号で呉服商を営んでいたそう。
敷地は間口が狭く、奥行きが深い造り(ウナギの寝床)で、表通りから主屋、裏座敷、土蔵、奥土蔵などが建っています。
内部の様子は、次の写真の通りです。
一番の特徴は主屋の屋根で、かまぼこ状に膨らみを持たせた「起り屋根」(むくりやね)となっています。
この屋根のふくらみは、とても珍しいですね。 それに優雅な感じを受けます。
また、正面は2階建てですが、裏は平屋という、これまた珍しい構造となっています。 当地では、この造りを「バンコ二階」というらしい。
裏座敷に通じる廊下が弁柄色の赤壁だったり、土蔵はなまこ壁だったりと全体に豪奢な造りで、かなりの豪商だったように見受けられました。
この古い商家を見学できただけでも、犬山に出かけて良かったです。
なお、この商家の見学は無料でした。
次の写真は、高木邸を撮ったもの。
同じく「本町通り」に面して建っています。
もともと酒造業を営んでいたらしく、かなり大きな商家でした。
ここは残念ながら内部の公開はなく、外からだけの見学でした。
「本町通り」には新旧取り混ぜて、いろんな店舗もあって、それらを冷かしながら歩くのも楽しかったです。