宮崎市の中心街から少し南に歩くと、大淀川と出会います。
大淀川は、鹿児島県曽於市を源として宮崎平野を流れ、日向灘へと注ぐ全長107㎞の大河です。
河口に近い宮崎市内の川面は広く、満面に湛えた水がゆったりと流れる様子は、まさに雄大です。
この河畔からの眺めが好きで、宮崎に来るたびに訪れています。
写真の左手の建物はホテル群で、部屋からの眺め(特に夕陽に映える大淀川の景色)は最高ですね。
九州では珍しいことに、近年まで宮崎市内には温泉がありませんでした。
そこで大淀川河畔にあるホテルが共同で掘削したのが「たまゆらの湯」です。
温泉の名前は、この大淀川河畔が舞台となった川端康成の小説『たまゆら』からとったもの。
「たまゆら(玉響)」とは、勾玉(まがたま)が互いに触れ合うときのかすかな響きのこと。 ”ほのかな風情” を表す言葉として使われるらしい。
また、川端康成原作の『たまゆら』は、NHK連続テレビ小説の第5作として昭和40年(1965年)に放映されました。
このときの主演は笠智衆で、NHKの朝ドラで男性が主演した珍しい例のひとつでもあります。
と言っても、かなり昔の話なので知らない(興味がない)人が大半だとは思いますが・・・。 一応、こんなことがありました、ということで書いておきます。
今回の旅では、河畔にあるホテルに泊まって部屋からの景色を眺めたり、ゆっくりと温泉に浸かってきました。
温泉は、泉温44度と少しぬるめの塩化物泉で、入ると潮の香りがしました。 のんびりと浸かるには格好のお湯ですね。
なお、この大淀川にはJR日豊本線の鉄橋があって、夕方から夜にかけて列車が通る様子はとても幻想的です。
鉄ちゃん、鉄子にはもちろんのこと、そうでない人にも大のお勧めスポットとして推薦したいと思います。
さて、そろそろ宮崎の旅もお仕舞いです。
宮崎最後の写真は、子猫で締めたいと思います。
この子猫、私の顔を見るなり側まで飛んできました。 お腹が空いていたのでしょうかね。
良い町には、何故か猫が沢山住んでいます。
そんな宮崎に、機会があれば、ぜひ一度行ってみてください。