京都の三十三間堂に出かけました。
2018年に国宝に指定された千手観音立像(1,001体)などを拝観してきました。
ここに来るのは本当に久しぶりです。
三十三間堂の正式名称は「蓮華王院法堂」で、天台宗妙法院の仏堂ですね。
その名前は、本堂(国宝)の大きさが三十三間四面であることに由来しています。
長さ120m、奥行き22m、高さ16mで、世界的にもこれほど規模の大きい木造建築は珍しいそう。
また、33という数字も観音菩薩の変化身が33身あることに因んだものだとか。
入母屋造、本瓦葺きの本堂は、1266年(鎌倉期)に完成したもの。
京都市内では2番目に古い建物です。
内部には、本尊の千手観音座像を中心に、1,001体の千手観音立像が整然と並んでいました。
創建時(平安期)の像が124体、再建時(鎌倉期)の像が876体あって、残りの1体が室町期に追加されたものだとか。
と言っても、素人目には一つひとつの識別など到底できません。
全部の像を俯瞰して鑑賞するしかなかったですね。
それにしても、よくこれだけの仏像を集めて拝観できるようにしたものだと感心しました。
順路に従って見学していると、仏像の中で、気になるものを見つけました。
「迦楼羅王」は、半人半鳥、カラス天狗のようないで立ちで、横笛を吹いていました。
(堂内撮影が禁止のため、残念ながら写真を掲載できません。)
それはシンガポールに赴任していたとき、インドネシアなどでよく見かけた「ガルーダ」そのもの。
「ガルーダ」は、インド神話に登場する神鳥です。
ヒンズー教の神様であるヴィシュヌ神の乗り物(鳥)として知られています。
インドネシアのフラッグキャリアであるガルーダ・インドネシア航空の名称とロゴは、この「ガルーダ」ですね。
参考までに、東南アジアで撮った「ガルーダ」の写真を載せておきます。 マンガみたいで、あまり良い写真ではありませんが・・・。 感じだけでも分かってもらえたらと思います。
京都の三十三間堂で、しかもヒンズー教の神様の乗り物(神鳥)と出会うとは思いもよりませんでした。
仏教も他の宗教の影響を受けているということなのでしょう。
今回の見学では、仏像の多様性といったものが分かって面白かったです。
三十三間堂の庭では、冬桜が綺麗に咲いていました。