八坂神社を訪れました。
ここは「二十二社」(下八社)に含まれています。
「二十二社」とは、神社の社格のひとつで、天変地異などの重大事がおこったときに国家(朝廷)が奉幣使を立てた社格の高い神社を指します。
この社格は、1039年(平安時代後期)に御朱雀天皇により制定されたもの。
言わば強力なパワースポットの集まりですね。
このブログでも「二十二社」のうち、これまで3社(大和神社、石上神宮、春日大社)についてレポートしてきました。
「祇園さん」として親しまれる八坂神社は、四条通りの東の突き当りに鎮座する古社(656年創建伝)です。
山鉾巡業で知られる「祇園祭」は、八坂神社の祭礼ですね。
祇園周辺は、お茶屋や料亭、町家などが立ち並んで伝統的な町並みを形成しています。
昔ながらの風情や情緒が感じられて散策するのも楽しいところです。
写真は、八坂神社の西楼門を撮ったもの。
この西楼門は1497年(室町期)の建築で、国の重要文化財に指定されています。
元々は、もう少し向かって右手側に建てられていたらしい。
それが、市電の開通で四条通りが拡幅されたことに伴い、現在地へと移築されたのだとか。
景観や環境を重視した京都らしさが出ていますね。 さすがです。
次は、拝殿を撮った写真です。
拝殿の前にある舞殿には、沢山の提灯が並んでいて壮観でした。
花街などの信仰が厚いせいか、華やいだ雰囲気があってとてもいい感じです。
八坂神社は古社ですが、延喜式神名帳(えんぎしき・じんみょうちょう)には記載のない式外社です。
八坂神社は、かつて興福寺(奈良)や延暦寺(比叡山)の支配を受けた時期があり、寺院とも見なされていたからと言われています。
一方で、平安中期頃から周辺の産土神として信仰されるようになり、朝廷からも厚く崇拝されて「二十二社」(下八社)に選ばれています。
今回は本殿に参ったあと、御朱印を頂きました。
たまたま差し出した御朱印帳の隣のページが、伊勢神宮で頂いた御朱印でした。
八坂神社の神職がそれを見て大変喜ばれて、「ここは、うちの親類や!」と言われたことが、とても印象に残っています。
なお、ここの御朱印は筆で「祇園社」と書かれて、その上に赤で「八坂神社」と押印されます。
「祇園社」は以前の名称で、明治期以降に名称が変わった(御祭神も!)という珍しい神社でもありますね。
この神社は、場所がとても便利なところにあるので、これからも幾度となくお参りすると思います。