石上神宮(いそのかみ・じんぐう)を訪れました。
ここは「二十二社」(中七社)のひとつです。
「二十二社」とは、神社の社格のひとつで、天変地異などの重大事がおこったときに国家(朝廷)が奉幣使を立てた社格の高い神社を指します。
現代流に言えば、強力なパワースポットですね。
石上神宮の最寄り駅は、JRと近鉄が乗り入れる天理駅です。 そこから天理本通(商店街)をまっすぐに歩くことおよそ30分。 山の辺の道近くに石上神宮が見えてきました。
写真は楼門(重要文化財)を撮ったもの。
布留山の麓にあるお社は、木々に囲まれて鬱蒼とした雰囲気です。
近づくにつれて鶏の鳴き声が騒がしく聞こえてきました。
ここでは神社ではなく神宮を名乗っています。
それは、天皇や皇室の祖先神を祭神として祀っているためとか。
いま全国で神宮と称している神社は、伊勢神宮を筆頭に25社あります。
ただし「日本書記」(720年成立)に記された神宮は、伊勢神宮と石上神宮の2社のみとか。
これに従えば、石上神宮は伊勢神宮と並んで最も古い(歴史がある)神宮ということになります。
また、古代大和(ヤマト)政権の有力部族であった物部氏の氏神であったとも伝わっています。
この由緒からだけでも、石上神宮の重要性や社格の高さが分かりますね。
次の写真は拝殿です。
入母屋造、檜皮葺で鎌倉時代の造営だとか。 現在は、国宝に指定されています。 さほど大きくはありませんが、しっかりとした造りの建造物でした。
お参りした後は、いつものように御朱印をいただきました。
楼門前の階段を上ったところには、摂社の出雲建雄神社があります。
この神社の拝殿は、国宝に指定されている貴重なもの。 見逃す人も多いので、参拝される際には是非見ておかれることをお勧めします。
神宮の庭には、鶏が放し飼いされていました。
鶏は神様の使いですね。 綺麗な羽をもった鶏が遊ぶ姿を見ていると、あっという間に時間がたってしまいました。
天理市には、「二十二社」のうち石上神宮と大和神社の二社があります。
現在では、さほど知名度が高いとは言えませんが、社格では最上位に位置する神社です。
一度は訪ねてみられることをお勧めします。