大和神社(おおやまと・じんじゃ)を訪れました。
ここは、前回のブログで紹介した「二十二社」のひとつですね。
「二十二社」とは、神社の社格のひとつで、天変地異などの重大事が起こったときに国家(朝廷)が奉幣使を立てた社格の高い神社を指しています。
京都駅から近鉄線に乗って天理駅で下車。 JR万葉まほろば線へと乗り換えて、ひとつ先が大和神社の最寄り駅(長柄駅)となります。
長柄駅からは、散策がてらゆっくり歩いて7分ほど。 鎮守の森に囲まれた大和神社が見えてきました。
写真は、社殿を撮ったもの。
小ぶりながらも凛とした佇まいです。
ご祭神は「日本大国魂大神」(倭大国魂神)をはじめとする三柱。
「日本大国魂大神」は、もともと「天照大神」とともに宮中に祀られていた神様です。
疫病が発生したため、この二柱を宮中の外に祀ることになり、「天照大神」は伊勢神宮(三重県)へ、「日本大国魂大神」は大和神社へとそれぞれ祀られたそう。
この由緒だけで大和神社の重要性や社格の高さが理解されますね。
かつては広大な神領を持つ一大勢力でしたが、平安京遷都や藤原氏(氏神=春日大社)の台頭により神領も浸食されて次第に衰退していったとか。
訪れた時には、神職が庭掃除をされていて、その場で神社の成り立ちや現在の様子などを丁寧に教えて頂けました。
もちろん、お参りしたあとは御朱印も頂戴しました。
この神社は、太平洋戦争時の戦艦「大和」とも深くつながっています。 当社のご祭神の分霊が艦内神社として祀られていたそう。
そして大和神社には、祖霊社として「大和」乗組員の霊が合祀されています。
次の写真は、その石碑を撮ったものです。
境内はさほど広くはなく、他に参拝者もいませんでした。
かつての隆盛は忘れ去られたような佇まいでしたが、静かで落ち着いた雰囲気があってゆっくりとお参りできました。
次の写真は、参道の途中にあった公民館に貼られていたもの。
当社が今年の作物の出来を占っているようです。
今は訪れる参拝者も少ないようで、神職に「二十二社詣で」をしていると話したら喜んでおられました。
そして、近くにある(といってもクルマで30分ほど)「大神神社」(おおみわ・じんじゃ)への参拝も勧められました。
「大神神社」は、この周辺では最も崇敬されているお社だそう。 日本酒の神様としても有名ですね。 ここも「二十二社」に入っているので、機会を改めて訪れたいと思っています。