観光研究者の街歩きフォト日記

まちを歩き、観察する観光・地域ブランド研究者の写真ブログです。

表参道商店街と"かきめし"【宮島】(広島その6)

宮島では名物の"あなごめし"と"かきめし"の両方を食べてみたいと思っていました。

写真は、宮島の表参道商店街です。

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フェリーを降りた観光客が厳島神社参詣の際に必ずといってよいほど通る商店街ですね。

ここには"もみじまんじゅう"などの土産店や"牡蠣"などの専門店等が沢山軒を連ねています。

また、郵便局の前に置いてあるポストも昔風(書状集箱)でした。結構、気を遣っていますね。

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次の写真は、商店街にある牡蠣料理店で食べた"かきめし"です。

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大振りの牡蠣がのっていて美味しかったです。

昼食に"あなごめし"を食べたにもかかわらず、この"かきめし"もすんなりとお腹に収まりました。

まあ、弥山(みせん)の山登りが効いたみたいですけどね。

宮島での滞在時間は、せいぜい3〜4時間でした。さすが日本三景にして世界文化遺産の島だけあって、見るもの全てが素晴らしかったです。

次は宮島最後の写真となります。

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写真屋さんに野生鹿が、何かおねだりをしていました。

宮島には、また来てみたいと思わせる魅力が沢山ありました。外国人観光客も多いはずですね。久しぶりに訪れて本当に良かったです。

                                    (次は、広島城です)


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絶景の弥山へ【宮島】(広島その5)

厳島神社に参拝したあとは、弥山(みせん)へと向かいました。

弥山は、厳島神社の背後にそびえる標高535mの山で、古くから信仰の対象となっています。宮島には何度か訪れたことがありますが、弥山に登るのは今回が初めてです。

弥山には幾つかの登山コースがあって、歩きでは往復3~4時間もかかるそう。そこで今回は、時間が節約できて、一番楽に登れるロープウェイを利用しました。

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このロープウェイ、一回乗れば山頂の展望台まで連れていってくれるのかと思いきや、二つのロープウェイを乗り継ぐ方式です。それも終点は途中まで。まあ、それだけ急峻な山だということでしょうか。

最初は8人乗りの循環式(スキー場によくあるタイプですね)で、次が30人乗りの交走式。タイプの異なるロープウェイに乗れて、何やら得した気分です。

国の天然記念物「弥山原始林」を縫って、急峻な山を上るロープウェイからの眺めは素晴らしかったです。

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ここでも、同乗した人のほとんどが外国人(西洋人)観光客で、日本とは思えないような雰囲気でした。これも世界文化遺産ミシュラン三ツ星による効果でしょうか。

終点の獅子岩駅で降りると、すぐにあるのが「獅子岩展望台」。ここからは能美島江田島大黒神島など瀬戸内海に浮かぶ島々が眺められて、まさに絶景でした。

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獅子岩展望台」から弥山山頂へは、歩きで約30分ほどです。道はアップダウンの連続で、結構きつかったですね。途中で諦めて戻っていく家族連れもいました。

途中には、弥山七不思議の一つである「不消霊火堂(きえずのれいかどう)」があります。

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806年に空海が宮島で修業した際に焚かれた護摩の火が、1,200年経った現在も燃え続けているというもの。この霊火を前にすると、なにやら厳粛な気分になりますね。

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ここを過ぎると、山頂までの間に巨石や奇岩(「くぐり岩」や「不動岩」など)を見ることができます。それらは、見るからに不思議さを感じる景観でしたね。

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山頂には展望台があって、そこから眺める巨石や瀬戸内の眺めは、まさに絶景でした。

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この弥山山頂では、類希なる絶景を堪能することができます。確かに、ここは訪れる価値がある場所ですね。

宮島を訪れる皆さんには、ぜひとも弥山に登られることをお勧めします。

全くもって素晴らしい体験が出来ました。


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立ち姿が美しい大鳥居【厳島神社】(広島その4)

宮島の景観のなかで最も印象深い建造物といえば、なんといっても厳島神社の大鳥居でしょうか。

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社殿からおよそ200m離れた沖合に立ち、大きさと形、それに色彩(丹塗り)とが相まって、その姿はこれぞ宮島という輝きを放っています。

現在の鳥居は、創建時から数えて8代目にあたり、1875(明治8)年に再建されたものとか。

高さ16m、棟の長さ24mの両部鳥居(各主柱に2本ずつの控柱が付く様式)は、木造にして国内最大級の大きさ。「日本三大鳥居」の一つに数えられています。

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ちなみに、あとの二つは春日大社(奈良)と気比神宮(福井・敦賀)の大鳥居となります。

今回、厳島神社を訪れたのは、ちょうど潮が引き始めた時間帯でした。しばらく待っていると、大鳥居の近くまで歩いていけるほどになりました。そして沢山の参拝客などが、大鳥居に近づいて写真を撮っています。

近くまで行ってみると、その大きさが実感されました。主柱(おもばしら)の根回りは10mほどもあるそうで、なかなかの迫力です。

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主柱は、社殿側から見て右側が宮崎県から、左側が香川県から切り出されたクスノキが使われているそう。両柱ともに、1950年の修理時に根継ぎが行われています。

現在の大鳥居は、再建から既に140年以上もの年月が経過していることになります。

木造で海中に立っているので、いくら根継ぎを繰り返したとしても、いつかはまた全面的な再建ということになるでしょう。

そのときに、このような巨大なクスノキが日本国内で調達できるのかどうか、少し心配になりますね(余計な心配かもしれませんが・・・)。

全くの余談となりますが、今年の10月、約300年振りに再建された奈良・興福寺の中金堂では、カメルーン(アフリカ)産のケヤキ材が使われたことで話題となりました。

これから日本では、もっと長期的な視点にたって、木材の育成や調達を考えていかないといけないのでは、と考えさせられました。話が横道に逸れましたね。申し訳ありません。

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ともあれ、厳島神社の大鳥居は、立ち姿がとても美しく、時間を忘れて眺めてしまうほどでした。その間に外国人観光客から、カメラのシャッター押しを何度も依頼されて閉口しましたが・・・。   


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丹塗りも美しい厳島神社(広島その3)

厳島神社安芸国の"一の宮 "であり、全国に約500社ある厳島神社の総本社です。また世界文化遺産として登録されています。

創建は593年と古く、平家の守護神として尊崇され、平清盛によって現在の海上に建つ大規模な社殿が整えられました。

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宮島全体が神の島として崇められていたことから、陸地ではなく潮が満ち引きする海上に社殿が造られたと言われています。

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かつて厳島神社を訪れたのは、かなり以前のことで、ほとんど記憶に残っていません。

このため、今回は建物をじっくりと見学できることを楽しみに訪れました。

この神社建築の見所は沢山ありますが、なんといっても特徴的なのは長い廻廊ですね。

写真は、丹塗りも美しい廻廊です。

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廻廊は東西2ヶ所にあって、総延長は108間(約260m)あります。

床板は、1間に8枚敷いてあり、釘は使っていないとか。板と板の間は少し隙間があり、高潮や台風時に床下から押し上げてくる海水の圧力を弱め、また廻廊に上がった海水を流す構造になっているそう。

建物を高潮などから守る工夫が良く考えられています。

海上に造られていることもあって、まるで海の上を歩いているような感覚になりますね。それに何といっても素晴らしいのが、色と形の美しさです。

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回廊の先にある御本社本殿の前には、沢山の人だかりができていました。何事だろうと覗いてみると、神前結婚式が行われていました。外国人観光客にとっては、とても珍しい光景のようで、皆、興味深そうに見学していました。

訪れたのは、ちょうど午後の干潮へと差しかかる時間帯。徐々に海面が遠ざかっていく様子は、なかなか興味深かったですね。

写真は潮が引いた後の「鏡の池」です。

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潮が引くと、丸い池が現れて、ちょうど手鏡のようにみえることから名づけられたとか。

他にも、能舞台や反橋(そりばし)など興味深い建物がありました。

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どの建物も丹塗りですが、流石に能舞台だけは朱色に塗られていません(当然ですかね)。

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           (厳島神社、続きます)


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宮島・町家通りで"あなごめし"(広島その2)

久しぶりに広島を訪れました。

東京から広島へは、飛行機で行くか、はたまた新幹線に乗るかで、ちょうど迷う距離ですね。

今回は、本数が多いことから新幹線にしました。乗車時間は4時間ほどもかかりますが、私は"鉄分がやや多め"(=鉄道好き)なので退屈することはなかったです。

広島では、まず宮島へ出かけました。日本三景にして世界文化遺産。広島に来て宮島を見ないわけにはいきません。

JR宮島口駅からは、やや小ぶりのフェリーで宮島まで渡ります。

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船から見る宮島や厳島神社の大鳥居は、瀬戸内海の穏やかさと相まって素晴らしい景観でした。

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フェリーを下船したのは、ちょうどお昼どき。昼食は、町家通りの奥にある「和田」の"あなごめし"と決めていました。

写真は、宮島にある町家通りを撮ったものです。

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この通りは、古い家並みが残っていて、何気に風情があります。

遠くに写っているのは豊国神社に隣接して建つ五重塔ですね。この五重塔は、高さ約27m、丹塗りで檜皮葺、和様と唐様の折衷様式とか。国の重要文化財に指定されています。

この町家通りの奥まったところにあるのが、"あなごめし"の「和田」です。店の構えに雰囲気があって良い感じですね。

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この店の献立は、"あなごめし"のみです。

店に入ると丁寧に席に案内されました。なかなか良い感じです。

待つこと暫しで、出てきたのが写真の"あなごめし"。

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ふんわりとした焼き加減で、味は薄め。とても美味しかったです。お代は、1,800円でした。

この「和田」ですが、結構並ぶことと、昼過ぎには店仕舞いすることもあるようなので、早めに行かれることをお勧めします。

店の辺りは"塔の岡"という響きの良い地名です。確かに階段の途中にある「和田」を出ると、目の前の高台には五重塔が聳える良い眺めでした。

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腹ごしらえも出来たので、次はいよいよ厳島神社へと向かいます。

                                  (宮島の項、続きます)


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十勝の土産はシナ(菩提樹)の純粋ハチミツ(北海道・十勝その9)

今回、北海道・十勝を訪れるにあたって、ぜひとも買いたい土産がありました。土産といっても自分用なのですが・・・。

それは国産純粋ハチミツです。

いま国内で流通しているハチミツの約94%は輸入されたものとか。国産の、しかも純粋ハチミツは、なかなかお目にかかれません。

ずいぶんと前に十勝を訪れたとき、JR帯広駅前で"とかちマルシェ"(食や農水産物などの発信イベント)が、開催されていました。

その時に、たまたま見かけたのが"十勝養蜂園"(上士幌町)の販売ブースでした。

担当の人の話では、1種類の花だけで作った国産の純粋ハチミツは、なかなかなくて北海道ならではとのこと。試食してみると、とても美味しかった覚えがあります。

今回買ったのは、十勝養蜂園が作っている"シナ(菩提樹)蜜"。欧州では高級ハチミツとして知られています。

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買って帰ってから、毎朝、パンに付けて食べていますが、芳醇な香りがあってとても美味しいです。

十勝養蜂園では、シナ(菩提樹)の他に、アカシア、クローバー、レンゲ、サクラ、トチなどの純粋ハチミツを作っているそう。

この次は、これまた美味しいという評判のアカシアの純粋ハチミツを買ってみたいと思っています。

なお、百花というハチミツもあって、これは色々な花の蜜から取ったものだそう。ブレンドはミツバチ任せらしいです。これはこれで面白そうな魅力がありますね。


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柏林に点在する美術館・中札内美術村(北海道・十勝その8)

北海道・十勝地方に出かけると、必ずといってよいほど訪れるのが中札内美術村です。

運営するのは六花亭。画家・坂本直行(坂本龍馬につながる家系とか)による草花の絵をモチーフにした包装紙で知られる、菓子業者ですね。

広い(145千㎡)柏の林のなかに美術館やレストラン、売店などが点在し、枕木を使った遊歩道が結んでいます。

風に鳴る柏木の葉擦れを聞きながら、この美術村を散策するのはとても心地よいです。

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今回も、昼食を兼ねてこの美術村を訪れました。

ここにある美術館のひとつが、洋画家の"相原求一朗美術館"です。

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この建物は、昭和2年に札幌軟石を使って建てられた旧帯広湯(帯広市内で最古の銭湯)を移築、復元したものとか。元銭湯の建物とは思えない風格が漂っています。

また、この画家の作品は、「北の十名山」(羊蹄山、旭岳、十勝岳など)に代表されるように北海道の山々を描いたものが多いですね。

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やや暗い色調で寂しい感じもしますが、北海道の詩情豊かな作品が多くて見応えがありました。 

中札内美術村にある美術館のなかでも、北海道関連の絵があり、歴史的建造物(元銭湯)を活用したこの美術館はお勧めです。

昼食は、美術村のなかにあるレストラン"ポロシリ"で摂りました。

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ここの料理は、地元産の野菜等が使われていてヘルシーなものばかりです。

注文したのは定番の"ポロシリカレー"と"きのこ汁"など。以前と変わらぬ味で美味しかったです。

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平日の昼時でしたが、少なくない人たちが食事に来ていました。

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北海道の自然と文化の香りが上手にミックスされた中札内美術村は、何度訪れても飽きませんね。

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今回は六花亭創業85周年記念で、全ての美術館が入場無料でした。

この美術村は、どなたにもお勧めします。

なお、冬季(10月下旬〜4月下旬)は休館となります。


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