宗像大社(辺津宮)には、宗像三女神が降臨されたという「高宮祭場」があります。
ここは全国でも数少ない古代祭場の一つですね。
そして辺津宮の神域では、最も神聖な場所の一つとして今日まで崇められきました。
神道では、奈良時代に入るまでは社殿がなく、神奈備(かんなび)としての杜や山や島などが聖なる所として祀られていました。
ここで神奈備(かんなび)とは、神々が降りてくる依り代(よりしろ)を擁する領域のこと。古神道の聖地ですね。
例えば、奈良県桜井市にある日本最古の大神神社(おおみわ・じんじゃ)では、現在も本殿を持たず、三輪山をご神体としています(但し、拝殿はあります)。
そして古代祭場では、磐境(いわさか)と神籬(ひもろぎ)を中心として祭祀が行われます。
磐境(いわさか)とは、岩を並べたもので、神々が降臨する場所を表しています。祭祀では祭壇の役割を担います。
神籬(ひもろぎ)とは、神が宿る樹木などのこと。社殿や神棚以外で祭祀を行う対象となるところです。
宗像大社・辺津宮の古代祭場である「高宮祭場」は、本殿などから少し離れた鬱蒼とした杜のなかにありました。
次の写真は、磐境(いわさか)と神籬(ひもろぎ)をアップにして撮ったものです。
祭場の周辺は、とても静かで清浄な空気感で包まれていました。
いかにも神様が降臨されそうな雰囲気がありますね。
パワースポットとしても知られる聖地であり、見学できてとても良かったです。