東京は昨日、梅雨明けしました。 本格的な夏の到来で、かなり暑い休日です。
さて、鶴岡(山形県)まち歩きの続きです。
鶴岡公園の荘内神社のすぐ近くにあるのが「藤沢周平記念館」。
鶴岡市が2010年に開館した作家・藤沢周平(1927〜1997)の文学館です。
設計は、高谷時彦。
すっきりしたデザインの建物で、中には藤沢の自筆原稿などの資料のほか、東京の自宅にあった書斎を移築・再現しています。
ここ庄内地方を一躍有名にしたのが、海坂藩を舞台とした一連の藤沢作品ですね。
最近は、立て続けに映画化され、ロケ地に庄内地方が使われることも多く、地域のブランド化やバリューアップに貢献しています。
公開順にあげてみると、「たそがれ清兵衛」(山田洋次監督、2002年)、「隠し剣 鬼の爪」(同監督、2004年)、「蝉しぐれ」(黒土三男監督、2005年)、「武士の一分」(山田洋次監督、2006年)、「山桜」(篠原哲男監督、2008年)、「花のあと」(中西健二監督、2010年)、「必死剣 鳥刺し」(平山秀幸監督、2010年)の7作品が制作・公開済み。
そして今年7月に公開されたのが、「小川の辺」(篠原哲男監督)。
これらのほとんどが、庄内地方や山形県内でロケされています。 原作で描かれた情景を求めて、庄内地方や山形県内がロケ地に選ばれているということでしょう。
こうして、庄内地方を始め山形県では、今では映画による地域活性化を大きな振興策の柱の一つとしています。
確かにロケ誘致とフィルム・ツーリズムは、地域のブランド化の観点からも大きな役割を担っていくものと思います。
なお、庄内地方を始めとする映画による地域振興や、フィルム・ツーリズムの詳細については、拙著『観光振興と魅力あるまちづくり』http://www.gakugei-pub.jp/mokuroku/book/ISBN978-4-7615-2423-4.htm、『地域ブランドと魅力あるまちづくり』http://www.gakugei-pub.jp/mokuroku/book/ISBN978-4-7615-2502-6.htmをご覧ください。
(庄内の項、続く)