先日、日本に一時帰国した際、評判の「すみだ北斎美術館」(東京・墨田区)を訪ねました。
ここは名前の通り、江戸期を代表する浮世絵師・葛飾北斎のコレクションを展示する美術館です。生誕地の墨田区で2016年11月に開館したばかり。
ちょうど開館記念展(北斎の帰還ー幻の絵巻と名品コレクションー)を開催中で、沢山の見学者が訪れていました。
今回の目玉は、海外に流出して100年余り行方がわからなかった「隅田川両岸景色図巻」の公開。これは、2015年に墨田区が取得して、日本に里帰りした幻の絵巻(28.5cmx716.0cm)です。江戸期の大川辺りの風景がよく描かれていて、とても素晴らしいものでした。
他にも「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」などの名品が沢山展示されていました。
かなり前に信州の小布施を訪ねた際、そこで描かれた北斎の肉筆画や天井絵を見て圧倒された記憶があります。それをきっかけに北斎が好きになり、あちこち見て歩いています。
「すみだ北斎美術館」は、ピーター・モースや楢崎宗重コレクションなどが展示されるので、これからも機会があれば訪れたいと思っています。
なお、「すみだ北斎美術館」の設計は、妹島和世事務所とか。妹尾和世は、西沢立衛とのコラボで「金沢21世紀美術館」や「熊野古道なかへち美術館」などを設計した著名建築家(プリツカー賞など受賞)です。展示物の鑑賞も面白いですが、美術館建築を見て歩くのも楽しいですね。