梼原町(ゆすはらちょう)の中心部には、四万十川の支流である梼原川が流れています。
綺麗な水の流れで、とても気持ちのよい空間環境を作り出しています。
潤いがあって住みやすい町には、必ずと言ってよいほど近くに川が流れていますね。
あと、猫が多く住んでいる町は、経験上、住みやすくて良いところが多いです。(これは余談でした)。
梼原川には、川面近くに遊歩道が作ってあります。
この遊歩道を、町なかから川上へと辿っていくと、こんな風景に出会いました。
この橋の名前は、「御幸橋」(みゆきばし)といいます。
町と対岸にある「梼原三嶋神社」を結び、参道の役割を担う重要な橋ですね。
珍しい屋根付きの木橋で、長さは52m、幅は3mあります。
橋の中央部の屋根を一段高くし、張り出し部分を設けるなど、意匠にも特徴がありました。
木組みにもデザイン性があって、面白かったです。
橋脚は石積み風で、橋の材料は梼原産の木材だそう。
写真のように、梼原川や周辺の木々の緑と上手に溶け合って、美しい景観を作り出していました。
このあたりは津野山郷と呼ばれ、開祖の津野氏が伊豆(静岡県)から三嶋大明神を勧請したのが始まりと言われています。
創建されたのは、919年とか。 本殿は、1803年に再建されたものらしい。
毎年秋には、国の重要無形民俗文化財に指定されている「津野山神楽」が奉納されるそう。 神楽は、一度ぜひ見てみたいですね。
また、幕末に坂本龍馬が脱藩する際に、この神社に参拝したという逸話も伝わっています。
境内はとても静かで、風格が感じられる神社でした。
きっと、地元民から大切に守られてきたのでしょう。
「三嶋神社」には、訪れて本当に良かったです。
特に、梼原川に架かる「御幸橋」は、余り見たことがない屋根付き橋で、とても興味深く見学できました。
四国には屋根付き橋が幾つかあるので、他の橋も見てみたいですね。