仙厳園(別名:磯庭園)は、江戸初期の万治元年(1658年)に、19代島津光久公によって造営された藩主別邸です。
NHK大河ドラマ『西郷どん』(2018年)や『篤姫』(2008年)などのロケ地として使われたことでも知られていますね。
敷地面積はおよそ5㏊もあって、錦江湾に浮かぶ桜島を借景に用いるなど、全国に数ある大名庭園のなかでも類がないほどの壮大さを誇っています。
最初の写真は、正門を撮ったもの。
この正門は、29代・島津忠義の造営になるものとか。 この立派な門構えには圧倒されますね。
現在は門の前をJR日豊本線の線路が通っていますが、昔は海までそのまま行けたそう。
次の写真は、獅子乗大石灯籠です。
石灯籠の上に獅子が乗っていることから名付けられたとか。
灯籠の笠石は磯の浜辺にあったもので、8畳ほどの大きさがあるそう。 確かに見るからにデカい灯籠でした。
園内には他に幾つもの石灯籠があるのですが、安政4(1857)年にガス管をつないで灯火としたことから、ここが我が国のガス灯発祥の地とされているらしい。 これも集成館事業の成果のひとつですね。
次は、錫門(すずもん)の写真です。
名前は、屋根が錫板葺きであることに由来しています。 錫の屋根とは何とも珍しいですね。
朱塗りが鮮やかで、優し気な門構えですが、かつては藩主とその世継ぎだけが通ることを許された門とか。
錫門の先にあるのが御殿です。 これが藩主の別邸ですね。
御殿の内部も見学できますが、残念ながら今回は時間の関係でパスしました。
園内の入り口付近には、反射炉跡も残されています。
反射炉は大量の銑鉄を溶かして鋳型に流し込み、大砲の砲身を造る施設です。
この反射炉跡は、安政4(1857)年に完成した2号炉の基礎部分とか。
薩英戦争(1863年)の際に集成館が焼失したことから、反射炉も撤去されたそう。
反射炉跡は、上まで登れたので、内部をじっくりと見学できました。
ただ韮山(静岡)のように反射炉の本体が残っていないのが惜しまれますね。
今回の最後の写真は、園内から桜島を撮ったものです。
当日は、噴煙の影響もあって、すっきりとした桜島が撮れませんでした。
それでも煙を吐く雄大な桜島を見ていると、こちらまで気分が爽快になりました。
久しぶりに訪れた仙厳園は、予想以上に良かったです。
今回は、ややまとまりのない文章となってしまいました。 まあ、それだけ仙厳園には見るべきポイントが多いということでしょう。
ということで、次回も仙厳園のレポートが続きます。