観光研究者の街歩きフォト日記

まちを歩き、観察する観光・地域ブランド研究者の写真ブログです。

宮島・町家通りで"あなごめし"(広島その2)

久しぶりに広島を訪れました。

東京から広島へは、飛行機で行くか、はたまた新幹線に乗るかで、ちょうど迷う距離ですね。

今回は、本数が多いことから新幹線にしました。乗車時間は4時間ほどもかかりますが、私は"鉄分がやや多め"(=鉄道好き)なので退屈することはなかったです。

広島では、まず宮島へ出かけました。日本三景にして世界文化遺産。広島に来て宮島を見ないわけにはいきません。

JR宮島口駅からは、やや小ぶりのフェリーで宮島まで渡ります。

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船から見る宮島や厳島神社の大鳥居は、瀬戸内海の穏やかさと相まって素晴らしい景観でした。

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フェリーを下船したのは、ちょうどお昼どき。昼食は、町家通りの奥にある「和田」の"あなごめし"と決めていました。

写真は、宮島にある町家通りを撮ったものです。

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この通りは、古い家並みが残っていて、何気に風情があります。

遠くに写っているのは豊国神社に隣接して建つ五重塔ですね。この五重塔は、高さ約27m、丹塗りで檜皮葺、和様と唐様の折衷様式とか。国の重要文化財に指定されています。

この町家通りの奥まったところにあるのが、"あなごめし"の「和田」です。店の構えに雰囲気があって良い感じですね。

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この店の献立は、"あなごめし"のみです。

店に入ると丁寧に席に案内されました。なかなか良い感じです。

待つこと暫しで、出てきたのが写真の"あなごめし"。

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ふんわりとした焼き加減で、味は薄め。とても美味しかったです。お代は、1,800円でした。

この「和田」ですが、結構並ぶことと、昼過ぎには店仕舞いすることもあるようなので、早めに行かれることをお勧めします。

店の辺りは"塔の岡"という響きの良い地名です。確かに階段の途中にある「和田」を出ると、目の前の高台には五重塔が聳える良い眺めでした。

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腹ごしらえも出来たので、次はいよいよ厳島神社へと向かいます。

                                  (宮島の項、続きます)


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十勝の土産はシナ(菩提樹)の純粋ハチミツ(北海道・十勝その9)

今回、北海道・十勝を訪れるにあたって、ぜひとも買いたい土産がありました。土産といっても自分用なのですが・・・。

それは国産純粋ハチミツです。

いま国内で流通しているハチミツの約94%は輸入されたものとか。国産の、しかも純粋ハチミツは、なかなかお目にかかれません。

ずいぶんと前に十勝を訪れたとき、JR帯広駅前で"とかちマルシェ"(食や農水産物などの発信イベント)が、開催されていました。

その時に、たまたま見かけたのが"十勝養蜂園"(上士幌町)の販売ブースでした。

担当の人の話では、1種類の花だけで作った国産の純粋ハチミツは、なかなかなくて北海道ならではとのこと。試食してみると、とても美味しかった覚えがあります。

今回買ったのは、十勝養蜂園が作っている"シナ(菩提樹)蜜"。欧州では高級ハチミツとして知られています。

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買って帰ってから、毎朝、パンに付けて食べていますが、芳醇な香りがあってとても美味しいです。

十勝養蜂園では、シナ(菩提樹)の他に、アカシア、クローバー、レンゲ、サクラ、トチなどの純粋ハチミツを作っているそう。

この次は、これまた美味しいという評判のアカシアの純粋ハチミツを買ってみたいと思っています。

なお、百花というハチミツもあって、これは色々な花の蜜から取ったものだそう。ブレンドはミツバチ任せらしいです。これはこれで面白そうな魅力がありますね。


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柏林に点在する美術館・中札内美術村(北海道・十勝その8)

北海道・十勝地方に出かけると、必ずといってよいほど訪れるのが中札内美術村です。

運営するのは六花亭。画家・坂本直行(坂本龍馬につながる家系とか)による草花の絵をモチーフにした包装紙で知られる、菓子業者ですね。

広い(145千㎡)柏の林のなかに美術館やレストラン、売店などが点在し、枕木を使った遊歩道が結んでいます。

風に鳴る柏木の葉擦れを聞きながら、この美術村を散策するのはとても心地よいです。

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今回も、昼食を兼ねてこの美術村を訪れました。

ここにある美術館のひとつが、洋画家の"相原求一朗美術館"です。

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この建物は、昭和2年に札幌軟石を使って建てられた旧帯広湯(帯広市内で最古の銭湯)を移築、復元したものとか。元銭湯の建物とは思えない風格が漂っています。

また、この画家の作品は、「北の十名山」(羊蹄山、旭岳、十勝岳など)に代表されるように北海道の山々を描いたものが多いですね。

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やや暗い色調で寂しい感じもしますが、北海道の詩情豊かな作品が多くて見応えがありました。 

中札内美術村にある美術館のなかでも、北海道関連の絵があり、歴史的建造物(元銭湯)を活用したこの美術館はお勧めです。

昼食は、美術村のなかにあるレストラン"ポロシリ"で摂りました。

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ここの料理は、地元産の野菜等が使われていてヘルシーなものばかりです。

注文したのは定番の"ポロシリカレー"と"きのこ汁"など。以前と変わらぬ味で美味しかったです。

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平日の昼時でしたが、少なくない人たちが食事に来ていました。

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北海道の自然と文化の香りが上手にミックスされた中札内美術村は、何度訪れても飽きませんね。

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今回は六花亭創業85周年記念で、全ての美術館が入場無料でした。

この美術村は、どなたにもお勧めします。

なお、冬季(10月下旬〜4月下旬)は休館となります。


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広島に出かけました(広島その1)

所用で広島に出かけていました。

広島を訪れたのは本当に久しぶり。

街並みは整備されて、緑の多い、住み良さそうな街となっていました。路面電車が街なかを走る風景は、癒されるようでとてもいいですね。

宮島にもでかけましたが、外国人(西洋系)観光客がとても多かったです。ここは外国の観光スポットかと勘違いするほどでした。

広島の記事は、後日に順次アップしていく予定です。

今回は、3枚の写真を載せておきたいと思います。

まずは、広島駅で見かけた広島東洋カープ三連覇のお祝いメッセージです。

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街中でも、あちこちで見かけました。確かにぶっちぎりの優勝は素晴らしかったですね。

広島で会った人たちも皆、元気で活気づいているようでした。スポーツがもたらす活性化効果には、確かにすごいものがあります。

次は、宮島・厳島神社の鳥居です。

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宮島は日本三景のひとつで、世界文化遺産。さすがに素晴らしい景観と雰囲気がありました。

もう一枚は、原爆ドームです。

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ここに来ると、厳かな気分になりますね。

今回は、広島行きの簡単な報告でした。

詳しくは、後日に順次書いていきたいと思います。


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北海道ホテルとモール温泉など(北海道・十勝その7)

十勝・帯広に来るたびに宿泊しているのが「北海道ホテル」です。

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自然に囲まれて、庭にはリスや小鳥が遊びに来る、そんな恵まれた環境に建っています。

もともとは、1899年に創業された「北海館」が前身で、1995年に「北海道ホテル」としてオープンしたそう。

いつもこのホテルに泊まるのには、いくつかの理由があります。

その第1は、建物や施設が、とても落ち着ける作りとなっていることです。

十勝の粘土で焼いた煉瓦造りの建物に、内装や家具などは道産の木材を使用。木が多く使われているせいか、館内が、柔らかで暖かく感じられます。

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第2は、"モール温泉"があることです。

"モール"とはドイツ語で湿原を意味します。

植物起源の有機質を沢山含んだ温泉で、泥炭や亜炭層から汲み上げたものとか。

温泉の色は、茶褐色系の独特なもので、植物性のため肌に優しく馴染むのが特徴とされます。

他所ではほとんど見られない珍しい温泉で、"北海道遺産"にも選定されています。

北の星空を見上げながら、露天風呂にのんびりと浸かれば、日頃のストレスも消えるように感じます。

第3は、朝食が美味しいこと。特に、パンは絶品ですね。

今回は"パンが食べたい方へ 王道の洋食"(ホテルのメニューに書いてありました)を食べてみました。

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卵は音更町の竹内養鶏場のもの、ミートは帯広・八千代牧場製、ヨーグルトは鹿追町産の"で〜で〜ぽっぽ"などなど。

それに、やはりパンは美味しかったです。

仕事をリタイアしたら、この「北海道ホテル」に長期滞在したいというのが、私の夢の一つでもあります。

それほど泊まり心地の良いホテルですね。

皆さんにお勧めします。


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地元の人たちに招かれたジンギスカン・パーティ(北海道・十勝その7)

前回の続きです。

帯広の中心街「北の屋台」の料理店で、たまたま地元のシニア男性4人組と同席しました。いろいろ話をしているうちに、翌日昼にジンギスカン・パーティをやるので一緒にどうぞ、とお招きを受けることになりました。

どうやら、十勝の観光や特産物ブランド等について話したことに興味を持たれたようです。

その翌日、宿泊先(北海道ホテル)にほど近い酒屋で日本酒(一升瓶)を購入、手土産としました。

集合時間は午前11時30分。場所は、池田町(ワイン産地として有名です)にある4人組の一人、Sさんの自宅前です。

帯広から池田町までは、クルマで30〜40分ほどで到着。最近はナビがあるので、楽ですね。

Sさんの自宅前には葡萄棚があって、その下に花崗岩でできたテーブルが設えてありました。

早速にジンギスカンを開始、その様子は、次の写真のようです。

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なかなか豪快ですね。他にも焼き場があって、そこでは秋刀魚が焼かれていました。

ジンギスカンと秋刀魚、それに池田町産のワイン。天気は良くて、ブドウ棚の下は快適でした。

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話題は専ら、十勝の農畜水産物や観光などのこと。シシャモがなかなか採れなくなったとか、公営住宅が沢山空いているので、都会から人を誘致したらどうか、などなど。

いま話題の外国人観光客は、十勝にはまだそれほど来ていないそう。また、外国人の土地買いも、十勝では余り聞かないそうです。

話は止まることなく、聞いているだけでも面白かったです。

幻のジャガイモ・ブランド"インカのめざめ"の話が出たら、Sさんが作っていて収穫したものがあるとのこと。

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貴重な"インカのめざめ"の他、トウガラシやピーマン、トマトなどを沢山お土産に頂きました。

また、蝦夷鹿の立派な角とワイン(池田町産)も土産に頂くことになりました。

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蝦夷鹿の角は、山を歩いていると、ごく普通に落ちているらしいです。踏むと危ないので持って帰るそう。

この鹿角を持って帰途につきましたが、すれ違う人にジロジロみられるしで、飛行機に預けたあと、家まで辿り着くのがひと苦労でした。

およそ1時間半ほどのパーティーでしたが、十勝の人たちのおもてなしは素晴らしかったです。地域の人たちの地元愛の強さもよく理解できました。

これからも十勝の大ファンとして、微力ながらお返しが出来ればと思っています。


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夜の賑わいの仕掛け・帯広「北の屋台」の魅力(北海道・十勝その6)

十勝・帯広を好きな理由の一つが、「北の屋台」の存在ですね。

私は帯広に出かけるたびに「北の屋台」を訪れては、何軒か ”はしご” するのを楽しみにしています。

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「北の屋台」は、帯広の中心部にあって、元々は駐車場だった土地を活用して出来た常設の屋台村です。

屋台といっても、上下水道・電気・ガス完備の固定式厨房を備えた常設店舗ですね。

これにより道路交通法食品衛生法などの諸規制をクリアして、魚や野菜など生ものを扱う多彩なメニューが提供できるようになっています。

屋台の数は、20軒。一つ一つの店舗はおよそ3坪と狭く、客席数は10席ほどです。

いま全国各地で、このような屋台村が沢山出来ています。

その狙いは、①寂れた中心市街地の活性化(賑わい復活)、②地産地消(特産物の地元消費)、③雇用の場の創出、事業主の育成、などにありますね。

私は観光振興の点から、「旅行者への夜の時間消費の提案」と「旅行者と地元住民との交流」という2つの大きな効果があると考えています。

旅に出ると、旅行者は夜の時間を持て余したりします。また、地元住民と親しく交わる機会も、そうはありません。

「北の屋台」のような屋台村は、旅行者のこのようなニーズに上手く応えてくれます。しかも地元で採れた新鮮で美味い、魚や農産物などがお酒とともに手軽に味わえます。

前置きが長くなりましたが、今回も「北の屋台」へと出かけました。

どの店にするか少し迷ったあと、「北子」に入りました。この店は初めてでしたが、上手く席が空いていて良かったです。

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日本酒に、いくつかの肴を注文。

写真は、"大統領"という名前の十勝産椎茸。これは身が厚くて美味しかったですね。

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いろいろ食べているうちに、先客のシニア男性4人組から話しかけられました。十勝は池田町(ワインの産地として有名ですね)在住で、リタイア仲間だとか。

話した内容は、地元の十勝の話題が多かったですが、学生時代を過ごした東京のこととか、リタイアする前の仕事の話などで結構盛り上がりました。

話しているうちに、明日の昼、皆で集まってジンギスカン鍋をやるので、時間があるなら来ないか、とのお誘いを受けました。池田町産の美味しいワインもあるよ、との言葉にもつられてお邪魔することにしました。

いやー、まさかの展開です。こうした予期せぬ出会いは「北の屋台」ならではですね。

地元の人たちの話が聞ける、またとない良い機会となりました。

その訪問記は、次回に記したいと思います。


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