日光の旅での白眉と言えば、何といっても日光東照宮でしょう。
日光東照宮は、徳川家康公の霊廟として1617年に創建され、三代将軍・家光公によって1636年に造営されました。
これにより、わが国の代表的な神社建築の様式である「権現造」が出来上がったといわれています。
日光東照宮では、当時の最高水準の建築・意匠技術が用いられた本殿など8棟が国宝に、また34棟が重要文化財に指定されています。
平成11(1999)年には、わが国で10番目となるユネスコの世界遺産へと登録されました。
「日光の社寺」で構成され、その範囲は二社一寺(東照宮、二荒山神社、輪王寺)と、周辺の文化的景観からなっています。
今回、東照宮の境内へ入ってみて、まずは参拝客(観光客)の多さに驚きました。
それも、目立ったのは外国人観光客ですね。
さすがは日本を代表する建築遺産です。 それに、建築物の意匠や色彩が派手で鮮やかなので、外国人好みなのかもしれません。
写真は、陽明門です。
余りにも有名な楼門ですね。
高さ11m、間口7m、奥行き4.4mの門で、508体もの彫刻で覆われています。
いつまで見ていても飽きないことから「日暮御門」とも呼ばれたとか。
確かに精緻で色彩鮮やかな彫刻や意匠は、一見の価値があります。
次は、五重塔です。
この五重塔は、以前の塔が焼失したため、1818年に再建されたものだそう。 高さは35mもあります。
神社に五重塔か?、とも思いますが、神仏習合(本地垂迹説)からすると、ごく自然なことなのでしょう。
各地でいろいろな塔を見ていますが、これほど色彩感があって凝った意匠のものは、なかなか知りませんね。 大したものです。
続いては、有名な「眠猫」を撮ったもの。
名工・左甚五郎の作といわれています。
この猫は、家康公の墓所へと続く奥社参道の入り口を護っているとか。
でも、眠っていますね。 不思議な猫です。
神社に猫の彫刻があるのは、本当に珍しいそう。
最後は、「三猿」の写真です。
陰陽五行思想で、猿は馬を病気から守ると言われており、神厩舎にこの彫刻が施されています。
8面16匹で猿の一生を描いていますが、その2面目に「三猿」がありました。
見ざる、言わざる、聞かざる、の様子はあまりに有名ですね。
私がシンガポール在住の頃、東南アジアを回っていると、あちこちで「三猿」を見ました。
「三猿」も国際的なんだ、と当時、感慨に耽った(?)ことを思いだしました。
日光東照宮では、この外にも沢山の写真を撮ったのですが、とても紹介しきれないので、今回はこの辺でお仕舞いとします。