観光研究者の街歩きフォト日記

まちを歩き、観察する観光・地域ブランド研究者の写真ブログです。

天領&船主集落の「黒島地区」(能登その9)

昨夜からラグビーのワールドカップが始まりましたね。

日本は初戦のロシアに順当勝ちで良かったです。  

日本開催なので、少なくともベスト8までは行って欲しいと思います。

さて、能登の旅の続きです。

輪島で見たかったものに「黒島地区」の伝統的町並みがあります。

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ここは、輪島市門前町黒島町(もんぜんまち・くろしままち)です。

町名が重なっている住所ですが、これは市町村合併のせいですね。

まず黒島村と門前町曹洞宗總持寺祖院があります)が合併し、さらに輪島市と合併して現在の住所になったということでしょうか。 ちょっと、ややこしいですね。

「黒島地区」は、江戸期に幕府直轄の天領となり、さらに北前船の廻船業や總持寺の御用船などで栄えてきました。

今も、船主や船頭の居住地としての町割りや家屋が、ほぼそのまま残されています。

ここの特徴は、板壁と黒い屋根瓦という伝統的な家屋にありますね。

このため、2009年には「船主集落」の種別で、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。

写真は、当地区で最も大きいといわれた廻船問屋・角海家の住宅です。

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当時の繁益ぶりがうかがえるような重厚さを漂わせる建物でした。

「黒島地区」は、海岸線に沿って細長く町並みが形成されていて、建物と建物の間は路地となっています。

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路地を覗くと、日本海の荒波がすぐ迫って見えました。

人の気配も少ない古い町並みを歩いていると、昔にタイムスリップしたかのような錯覚にとらわれました。

波の音を聞きながらの散策は、日頃暮らす都会の喧騒が嘘のように感じられますね。

伝統的な町並みや空間環境には、人に癒しを与える効果もあるようです。

  
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